【起業】オフィスの選び方|代表的な6つのオフィス形態も徹底解説!
2023年9月14日
起業を検討している方の中には、オフィスをどうするか悩んでいる方もいるでしょう。ビジネスを軌道に乗せて成功に導くためには、どのようなオフィスを選ぶのかも重要なポイントになります。それでは、起業時のオフィスはどのようなポイントに注目して選ぶと良いのでしょうか。
今回は、起業時におさえておきたいオフィスの選び方やポイントについて解説します。起業時における代表的なオフィス形態の種類や各形態のメリット・デメリットも併せて確認し、事業内容や自分の働き方に適したオフィス選びの参考にしましょう。
1. 起業時におさえておきたいオフィスの選び方・ポイント
オフィスは事業の拠点となる場所であり、自分が仕事に集中するための空間でもあります。
安易に契約して失敗しないよう、さまざまな形態・条件のオフィスを比較検討した上で、自分に適したオフィスを選びましょう。ここでは、起業時におさえておきたいオフィスの選び方・ポイントを4つ紹介します。
1-1. 賃料・プラン料金
オフィスを利用するためには、契約の際の初期費用や賃料などのランニングコストが必要になります。
起業直後は資金も十分にないため、オフィスにかかる費用はなるべく抑えたほうが良いでしょう。立地やオフィスの規模にもよりますが、賃貸オフィスの場合は坪単価1万円前後を目安に検討することをおすすめします。
賃料をさらに抑えたい場合は、レンタルオフィスやシェアオフィスを活用することもおすすめです。プラン料金や利用できる設備・サービスなど、さまざまな観点から総合的に判断しましょう。
1-2. 立地・住所
ビジネスを行う上で、オフィスの立地は非常に重要な要素の1つとなります。賃料を抑えようとして立地の悪いオフィスを選ぶと、営業効率・業務効率が低下する恐れがあることに注意しましょう。
顧客や取引先との打ち合わせが多い場合や、営業活動などで外出する機会が多い場合は、公共交通機関へのアクセスが良好なオフィスを選ぶことが大切です。「徒歩圏内に複数の駅がある」「最寄り駅に複数路線が乗り入れている」など、利便性の高さにも注目しましょう。
1-3. 利用可能時間
事業の内容や働き方によっては、日中だけでなく夜間や早朝にオフィスを利用したい場合もあるでしょう。賃貸オフィスやレンタルオフィスなどでは、24時間365日いつでも利用できる物件も珍しくありません。ただし、利用可能な曜日・時間帯が制限されている物件も少なくないため、契約前に必ず確認しておきましょう。
また、夜間・早朝など人の出入りが少ない時間帯にオフィスを利用する場合は、十分なセキュリティ対策を行っているオフィスを選ぶことも大切です。入退室管理や防犯カメラ、オートロックなどの有無を確認しておきましょう。
1-4. 法人登記の可否
起業と同時に法人登記を行う場合や、個人事業主としてスタートし将来的に法人化を目指している場合には、法人登記ができるオフィスを選ぶことも大切です。
例えば、居住用のマンション・アパートなどでは、法人登記ができないことを契約書に記載しているケースも少なくありません。現在住んでいる賃貸マンションの自宅をオフィスとして利用したい場合は、法人登記について大家さんや管理人に相談してみると良いでしょう。
なお、賃貸オフィスやレンタルオフィス、シェアオフィスの多くは、住所を法人登記に使用することができます。ただし、法人登記ができない物件もあるため、必ず事前に法人登記の可否をチェックしておきましょう。
2. 起業時の代表的なオフィス6選|各オフィス形態のメリット・デメリットも
起業時には潤沢な資金がない場合も多く、従業員数も少ないケースが多いことから、小規模なオフィスから事業をスタートさせる方がほとんどです。
起業時に適したオフィスは業種・商圏・従業員数などによっても異なりますが、下記のようなオフィス形態を選ぶケースが多いと言われています。
- ● 自宅兼オフィス
- ● 賃貸オフィス
- ● レンタルオフィス
- ● シェアオフィス
- ● コワーキングスペース
- ● バーチャルオフィス
ここでは、上記のオフィス形態の概要や、メリット・デメリットについてそれぞれ解説します。
2-1. 自宅兼オフィス
自宅兼オフィスとは、自宅の一部をオフィスとして活用するオフィス形態を指します。 「通勤時間を節約できる」「家事・育児の両立がしやすい」などのメリットがありますが、環境整備が必要となる点などに注意が必要です。
【自宅兼オフィスのメリット・デメリット】
- ✅オフィス費用を抑えられる
- ✅仕事をする時間に融通がききやすい
- ✅家事や育児の両立がしやすい
- ✅通勤時間を節約できる
- ✅家賃や水道光熱費の一部を経費として計上できる
- ✅仕事とプライベートとの区別をつけにくい
- ✅事業に必要な環境・備品を自分で整備する必要がある
- ✅賃貸の場合は法人登記ができない場合がある
2-2. 賃貸オフィス
賃貸オフィスとは、自社が独占して使用できるスペースを専有で借りる形態のオフィスを指します。 他のオフィス形態と比べると社会的な信用性も高いため、弁護士や司法書士などの士業やコンサルティング業の方にもおすすめです。
【賃貸オフィスのメリット・デメリット】
- ✅社会的な信用性が高い
- ✅内装やレイアウト・備品などを自由に変更できる
- ✅従業員数の変動に柔軟に対応できる
- ✅従業員数が少ない場合はコストパフォーマンスが悪い
- ✅デスクやパソコン・複合機など事業に必要な備品は自社で用意する必要がある
- ✅契約から入居まで時間がかかる場合がある
2-3. レンタルオフィス
レンタルオフィスとは、個別に仕切られたフロアの一部や個室をレンタルするオフィス形態を指します。
【レンタルオフィスのメリット・デメリット】
- ✅デスクやイスなどが備え付けられている場合が多い
- ✅水道光熱費や通信費などがプラン料金に含まれている
- ✅立地がいい場合が多い
- ✅共用の応接室・会議室を利用できる
- ✅同じフロアに別企業の方が出入りする場合はセキュリティ管理が必要となる
- ✅インターネットの通信速度が遅くなる場合がある
2-4. シェアオフィス
シェアオフィスとは、空間的な仕切りのない1つのオフィス・フロアを複数の企業が共用するオフィス形態のことです。 同様のオフィス形態にコワーキングスペースがありますが、シェアオフィスは「業務に集中する」という目的で利用する方が多い傾向があります。そのため、仕事に集中しやすい個室を用意しているシェアオフィスも多く見られます。
【シェアオフィスのメリット・デメリット】
- ✅初期費用・ランニングコストを抑えられる
- ✅オフィスの機器・備品もレンタルできる
- ✅水道光熱費や通信費がプラン料金に含まれている
- ✅他社の方と交流できる可能性がある
- ✅セキュリティ面に不安を感じる場合もある
- ✅固定の回線が必要となる事業には不向き
- ✅商品在庫の保管スペースを確保できない場合がある
2-5. コワーキングスペース
コワーキングスペースは、シェアオフィスと似ている点もあるものの、シェアオフィスよりも「他者との交流」に重きを置いているという特徴があります。起業したばかりで人脈を広げていきたい方におすすめです。
【コワーキングスペースのメリット・デメリット】
- ✅初期費用・ランニングコストを抑えられる
- ✅水道光熱費や通信費がプラン料金に含まれている
- ✅他社の方と交流できる可能性が高い
- ✅社内の情報を不特定多数の方に見られる恐れがある
- ✅社外の方との打ち合わせ・電話の声が周囲に聞こえてしまう
2-6. バーチャルオフィス
バーチャルオフィスとは、ビジネスに利用できる住所や電話番号を借りるオフィス形式を指します。事業を行う上でオフィススペースが必要ないものの、自宅の住所や電話番号を法人登記に使用したくない方におすすめです。
【バーチャルオフィスのメリット・デメリット】
- ✅安価で好立地の住所を使用できる
- ✅自宅の住所・電話番号をビジネスに使わずに済む
- ✅バーチャルオフィスのスタッフに電話応対をしてもらえる
- ✅作業スペースや保管スペースを必要とする業種には不向き
- ✅業種によっては信用を得にくい場合がある
- ✅口座開設や融資の審査に通りにくくなる場合がある
3.まとめ
起業時のオフィスを選ぶ際には、賃料やプラン料金、立地などのポイントを押さえながら物件を検討することが大切です。起業時に選ばれることが多い6タイプのオフィス形態をふまえた上で、自社に適した物件を選ぶようにしましょう。