オフィスに集中ブースは必要?メリット・主な種類・設置ポイントも

2024年6月18日

オフィスの改装やレイアウト変更は、多くの企業が直面する課題です。近年、テレワークやフリーアドレス制の導入など働き方が多様化する中で、「集中ブース」への注目が高まってきました。一口に集中ブースと言っても、クローズ型からカウンター型までその種類や活用方法はさまざまです。
当記事では、集中ブースの概要やオフィスに設置するメリット、集中ブースの種類を解説します。効果的な設置方法も紹介するため、自社に合ったオフィススタイルについて考えている方は、ぜひ参考にしてください。

集中ブース

集中ブースとは、周囲の音や視線を遮断して、1人で仕事に集中できる専用スペースです。電源など作業に必要な設備を備え、周囲を完全に囲む個室型や半個室型など、さまざまな形態があります。 「個室ブース」や「パーソナルブース」とも呼ばれ、オフィス内の静かな場所や人の出入りが少ないエリアに設置することで、作業効率の向上が期待できます。特に、オンラインミーティングや個人で進めるタスク、プログラミングなどの集中を要する業務に向いた作業スペースの1つです。

自社のオフィスに集中ブースを設置するべきかどうかは、現在のオフィスレイアウトや従業員の数と属性によっても変わります。たとえば、営業や外回りに出る従業員が大半で、もともとオフィスに常駐して仕事をする人数がほとんどいないのであれば、無理に取り入れる必要はありません。
しかし、一般的な企業であれば、集中ブースの名が示す通り集中力の向上・維持に役立つため、「設置すれば個人業務の効率がアップする」ことは明らかです。 また、近年はWeb会議の多いテレワークや、執務エリアの近くにミーティングスペースを設けるフリーアドレス制の導入が増えてきました。そのため、周囲に人がいない静かな作業環境や、気兼ねなく会話ができる環境を求める声は高まっています。
オフィスにおける集中ブースの需要は意外と高く、設置を検討する価値は十分にあると言えるでしょう。



集中ブースのメリット

オフィスに集中ブースを設置する主なメリットは、以下の4つです。


●個人ワークに集中できる

オープンなオフィスレイアウトが促進する従業員同士の交流は有益ですが、集中して仕事をしたい場合には不向きな場合もあります。集中ブースは、余計な視線や雑音から隔離された空間を提供可能です。作業に没頭できる環境があれば、作業効率や生産性の向上に結びつくでしょう。

●Web会議の質が向上する

テレワークの普及に伴い、Web会議が日常的なコミュニケーション手段の1つとなりました。しかし、共有スペースでの会議は周囲の雑音の遮断やほかの従業員への配慮が必要です。集中ブースは防音性に優れた環境でWeb会議を行うことが可能で、秘密保持や音漏れの心配が少なく、会議の質を向上させます。

●プライバシーを保護しやすい

オープンオフィスの場合、センシティブな情報を扱う作業では特にプライバシーの確保が課題となり、周囲の目が気になって集中できないケースが少なくありません。集中ブースの利用により、ほかの従業員の視線から離れて安心して仕事を進めることができます。情報漏洩のリスクが低減するのもメリットです。

●臨時の会議室としても利用できる

会議室の予約が取りにくい状況では、集中ブースが臨時の会議室として機能します。少人数でのミーティングや秘密を要する話し合いに適しており、予約なしで利用できるため、柔軟な対応が可能です。


以上のメリットは、現代のオフィス環境において従業員の満足度を高め、業務の効率性を向上させる重要な役割を果たすでしょう。


集中ブース4選

オフィスに設置できる集中ブースは、それぞれ異なる特徴を持つ4つの主なタイプに分類されます。クローズ型の完全個室型からセミオープン型、卓上スタンドタイプ、窓際カウンター型まで、用途やオフィスのスペースに応じて最適なものを選ぶことが大切です。
ここからは、4種類の集中ブースの概要と特徴を紹介します。


クローズ型(完全個室型)集中ブースは、電話ボックスのように周囲や天井を完全に囲った1人用の個室ボックスするタイプです。このタイプのブースは、デスクや照明、電源といった業務に必要な基本設備を備えており、高い遮音性を誇ります。
周囲の視線や雑音を遮断できるため個人作業に集中しやすく、Web会議やオンライン商談が頻繁に行われる企業に最適です。また、遮音性の高さから、周囲に聞かれたくない電話をする際にも利用できます。
ただし、オフィスビルの仕様や利用している階数によっては、管轄の消防署への申請および消防機器の設置などが必要となる場合があるため注意が必要です。クローズ型を設置する際は、必ず消防法を確認しましょう。

セミオープン型集中ブースは、背面や側面が部分的に開いているデザインのブースです。パネルつきのソファ席や吸音性に優れたパーテーションを使用し、ある程度のプライバシーと集中環境を提供しつつ、共有スペースとの連携も保持します。セミオープン型は、集中しながらもチームや周囲とのコミュニケーションを重視する場合に適しています。
特に、オープンスペース内での小規模な作業エリアや、リラックスしつつも集中が必要なタスクに取り組むスペースとして最適です。広いスペースがあるオフィスで、レイアウトの柔軟性と開放感を保ちたい場合にも、セミオープン型が選ばれる傾向にあります。


卓上スタンドタイプ型集中ブースは、既存のデスクに専用のパネルを設置して隣のデスクと区切り、簡易的な集中ブースを作る方法です。デスクの正面と左右にパネルを設けることで、周囲の視線を遮断しつつ多少の防音性も提供します。パネルは取り外しが簡単で折りたためるものもあり、使用しない時は場所を取らずに保管できるため、柔軟性が高いのが特徴です。
卓上スタンドタイプ型は、オフィス内に十分なスペースがない場合や、手軽にプライバシーを確保したい場合に適しています。高い防音・吸音性能を求める場合には、ほかのタイプの集中ブースを検討したほうがよいでしょう。


窓際カウンター型集中ブースは、窓際のスペースを活用してカウンターテーブルを設置するタイプです。カウンターテーブルの高さを変えたり、席の間にパネルを設置したりすることで、複数人が同時に作業しても互いに気を遣わずに集中しやすくなります。
窓際カウンター型は、集中ブース用を設置するスペースに不足がある場合や、窓際のデッドスペースを有効活用したい場合に適した方法です。窓からの自然光や外の眺望によるリラックス効果も期待でき、作業効率の向上にもつながるでしょう。


オフィス環境の改善について知りたい方は、『オフィス環境改善の重要性|改善すべきオフィスの特徴とアイデアも』をご参照ください。


集中ブースの設置効果ポイント

集中ブースの設置効果を高めるためには、次のポイントをおさえておくことが重要です。

● 集中ブースの利用ルールをしっかりと定める
● 利用ルールを従業員に周知し、浸透させる
● オフィス運用の専門家に相談する

集中ブースは、ただ設置するだけではなく、その運用ルールを策定し従業員に適切に周知しなければなりません。たとえば、「緊急時以外は話しかけない」「飲食の可否や利用時間に制限を設ける」「通話可能なブースと私語を控えるブースを分ける」などです。具体的なルールを設けることで、ブースの利用効果を最大限に引き出せます。
また、専門家に相談すると、自社に最適な集中ブースの設置や運用方法を見つけやすく、従業員への負担も最小限で済みます。以上のポイントに注意し、従業員が集中ブースを適切に利用できるように整備すれば、作業効率の向上や生産性の向上が大いに期待できるでしょう。

オフィスへ集中ブースを設置すれば、従業員へ作業に集中しやすい環境を提供でき、仕事の効率化と生産性の向上に大きく貢献します。クローズ型・セミオープン型・卓上スタンドタイプ・窓際カウンター型といったさまざまなタイプがあり、各々のニーズやオフィスの空間に合わせて選ぶことが大切です。
集中ブースの設置効果を最大限に引き出すためには、利用ルールの策定と周知を徹底し、必要に応じて専門家へ適宜相談するとよいでしょう。自社に合ったオフィスレイアウトを構築することで従業員の満足度が高まり、より企業としての魅力も増します。

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