レンタルオフィスの選び方を5つのポイントで徹底解説
2023年2月28日 2023年11月14日
新たに事業を始めるにあたり、事務所をどこに構えるかは重要なポイントです。かつては貸事務所を利用して開業するのが一般的でしたが、現在はレンタルオフィスを拠点として起業する方も増えてきています。またスタートアップなどの創業期だけでなく、成長期などの段階でもレンタルオフィスを利用する企業も増えてきました。
今回は、レンタルオフィスの利用を検討している方向けに、レンタルオフィスの選び方や、レンタルオフィスを利用して事業を展開するメリット、選ぶ時の注意点をご紹介します。
1. レンタルオフィスの選び方5つのチェックポイント
レンタルオフィスを選ぶ際に押さえておきたいポイントを5つご紹介します。
(1)レンタルオフィスのタイプ
レンタルオフィスのタイプは個室タイプとシェアオフィスタイプの2つに区分されます。
個室タイプは部屋またはブースが完全個室になっているタイプで、周囲の視線や会話を気にせず済むところが特徴です。電話やオンライン会議なども気兼ねなく行えるので、顧客や取引先とのやりとりが多い方におすすめです。セキュリティ面に不安を感じる方は個室タイプを選ぶといいでしょう。
一方のシェアオフィスは、他の利用者と同じスペースを共同で利用するタイプです。視線や音を遮ることはできない代わりに、利用料金はリーズナブルなところが魅力のひとつです。
それぞれにメリットがありますので、レンタルオフィスに何を求めているかを基準に、自分のニーズに適したタイプを選びましょう。
(2)執務空間の広さ
レンタルオフィスの執務空間はバリエーションが多く、テレワークやリモートワーク向けに1名で利用できる小規模のものから、100人規模で収容できる大規模なものまで、さまざまです。 一般的に、執務空間が広ければ広いほど利用料金も高くなりますので、利用する人数や設置したい備品、機材などに合わせて最適なオフィスを選ぶことが大切です。
(3)会議室の有無や共有スペースの有無
レンルオフィスの中には、執務空間とは別に会議室や、カフェ・ラウンジが使える共有スペースが併設されているところもあります。日常業務のほかに、顧客や取引先と対面で打ち合わせたい場合や、人を集めてディスカッションや会議を行いたい場合は、会議室や共有スペースの有無もきちんと確認しておきましょう。 その際、必要に応じて会議に使うホワイトボードやモニターなどの設備があるかどうかもチェックしておくと安心です。
(4)受付の有無
レンタルオフィスは、受付スタッフが常駐しているところと、無人のところの2通りあります。受付スタッフがいるオフィスであれば、来客があった際の対応や、外出時に郵便や荷物などを受け取ってもらうことができます。 ただ、受付が常駐するレンタルオフィスは人件費がかかるぶん、利用料金がやや高めに設定されているので、受付を利用する機会があるかどうかを考えてから検討することをおすすめします。
(5)立地や駅からの距離
レンタルオフィスを事務所として毎日利用するのであれば、自宅からのアクセス方法も重視すべきポイントです。自宅や最寄り駅から距離のあるオフィスだと、通勤がおっくうになってしまう可能性があります。また、自社の信頼性を高めたいのなら、一等地や人気エリアに事務所を構えてブランド力アップを狙うのもひとつの方法です。
2.レンタルオフィスを利用して事業を展開するメリット
貸事務所ではなく、レンタルオフィスを利用して事業を展開することには、以下のようなメリットがあります。
(1)一等地に事務所を構えられる
都内の人気エリアや一等地は地価が高いため、貸事務所を利用しようとするとかなりの費用がかかります。 レンタルオフィスなら、貸事務所よりもリーズナブルな料金で利用できるので、コストを抑えながらブランド力や信頼力の向上につながる人気エリア・一等地に事務所を構えることができます。
(2)すぐに事業を始められる
レンタルオフィスはあらかじめデスクやチェア、インターネット回線、複合機といった設備や備品が整っている場合がほとんどです。自分でオフィス家具を購入したり、インターネット回線を契約せずに済むので、レンタルオフィスを借りたらすぐに事業をスタートできます。
(3)他企業との交流でビジネスチャンスが生じる可能性がある
個室タイプのレンタルオフィスでも、同じ場所に併設されているラウンジや共有スペースでは、自然に他の利用者と会話が生じる機会もあるでしょう。他の事業者やビジネスパーソンと交流があれば、情報収集の機会を掴みやすくなります。
(4)楽に移転できる
貸事務所の場合、移転する際は設備や備品をすべて撤収し、原状回復させる必要があります。 オフィス家具や備品を移動したり、インターネット回線引っ越しの手続きの処理は手間と時間がかかるため、一度入居すると簡単に転居することはできません。レンタルオフィスの場合、元からあった設備や備品はそのまま置いておけるので、身軽な状態で移転することが可能です。面積が異なる複数の執務空間を提供しているレンタルオフィスなら、事業規模の変化に応じて、同じフロア内で転居できる点もメリットです。
3. レンタルオフィスを選ぶときの注意点
レンタルオフィスを選ぶ際に注意すべきポイントを3つご紹介します。
(1)内覧してから決める
レンタルオフィスの雰囲気や設備、備品などは場所によって大きく異なります。特にその場の雰囲気やスタッフの対応、オフィスの清潔さなどは、インターネットに掲載されている情報だけでは把握しきれないので、必ず物件を内覧してから決めるようにしましょう。また、オフィスに顧客や取引先を招くことがある場合は、建物の外観がきれいかどうかも確認しておくことをおすすめします。
(2)セキュリティ性をチェックしておく
レンタルオフィスは不特定多数の人が利用する場所なので、万一のことがあった場合を想定し、セキュリティ性の高い物件を選んだ方が安心です。最近のレンタルオフィスは、入口などに防犯カメラが設置してあったり、顔認証システムやカードキーを使って入館するシステムを導入したりするところが増えてきています。 採用しているセキュリティシステムはオフィスごとに異なりますので、防犯意識の高い物件かどうか事前にしっかりチェックしておきましょう。
(3)違約金や更新料などについて確認しておく
レンタルオフィスを利用する際は、毎月の賃料だけでなく、違約金や更新料についても確認しておくことが大切です。賃料以外の料金を知らずに契約すると、利用している途中で思わぬ出費を強いられることもあり得ますので要注意です。また、レンタルオフィスで提供されている各種サービスの中には、オプション料金が発生するものがあります。例にあげると、電話受付の代行や、ラウンジのコーヒー、郵便物の転送などを利用した場合などが存在します。
他にも、レンタルオフィスの利用日数に関係なく、共益費や管理費、駐車場代などがかかる場合があります。そのため、必ず規約は目を通し、金額も把握しておきましょう。
4. まとめ
レンタルオフィスは、貸事務所に比べるとリーズナブルな料金で一等地に事務所を構えられること・既存の設備・備品を使ってすぐに事業を始められること・ラウンジなどを利用できるなど、さまざまなメリットがあります。 また、場所によって執務空間のタイプや広さ、会議室や受付の有無、アクセス方法などが異なりますので、事前にきちんと内覧し、セキュリティや料金などを把握してから検討することをおすすめします。