週末起業とは?メリット&デメリットから成功に向けたポイントまで

2023年10月30日 2023年11月19日

現在、会社などに勤務している方の中には、将来的な独立に向けて、起業や副業を考えている方も多いでしょう。独立・開業のためにいきなり会社を退職することにはリスクも多いため、まずは週末などを利用して事業を立ち上げることを検討している方も多いのではないでしょうか。
この記事では、本業の休業日を利用して事業を行う「週末起業」について解説します。週末起業と副業の違いや、週末起業のメリット・デメリット、週末起業におすすめの業種なども併せて確認した上で、週末起業に集中できる環境を整えましょう。

週末起業とは?

週末起業とは、会社などに勤務しながら、本業の空き時間で別の事業を営むことを指します。一般的な起業とは異なり、現在の職場を退職せずに新規のビジネスを始めるという点が週末起業の大きな特徴と言えるでしょう。
近年では、働き方改革の推進や新型コロナウイルス感染症の影響などから、週末起業に関心をもつ会社員や、実際に週末起業を始める会社員も増えてきました。2022年度の日本政策金融公庫の調査によると、パートタイム起業家(事業時間が週35時間未満)のうち、約55%を企業などの勤務者が占めています。
1週間あたりの事業時間が35時間未満であるパートタイム起業家は全く珍しいものではなく、起業家全体の85.9%を占めています。また、1週間あたりの事業時間が15時間未満であるパートタイム起業家は、起業家全体の65.4%です。これらのことから、会社などに勤務しながら、週末などの自由な時間で事業を行う方も多いと考えられます。
(出典:日本政策金融公庫「2022年度起業と起業意識に関する調査」/https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kigyouishiki_230112_1.pdf

本業以外の別の仕事で収入を得る手段として「副業」もありますが、副業には起業のほか、アルバイトやパートなど雇用契約を結ぶ労働形態も含みます。週末起業は自分が個人事業主となって自分で事業を立ち上げる働き方であり、アルバイトやパートなどの給与収入を得る労働形態は含まないことを押さえておきましょう。

週末起業のメリット・デメリット

週末起業には多くのメリットがありますが、デメリットや気を付けたいポイントもいくつか存在することに注意が必要です。ここでは、週末起業の3つのメリットと2つのデメリットについて解説します。メリット・デメリットの両方をふまえた上で、自分に合った週末起業を検討しましょう。

週末起業のメリットの1つとして、本業以外の副収入を得られることが挙げられます。

会社員の場合、大きな成果やリーダーなどへの抜擢などのきっかけがない限り、給与が大幅に上昇することはありません。副業でアルバイトをすれば収入を増やすこともできますが、相応の時間が必要となるため、収入を大幅にアップさせることは難しいでしょう。
週末起業の場合、自分の経験や趣味・スキルを活かした仕事が中心となるため、事業内容や営業のやり方次第では本業以上に稼ぐことも可能です。起業直後からすぐに稼げるわけではありませんが、コツコツと続けることで着実に収入を上げることができるでしょう。

週末起業は、一般的な起業よりも経済面でのリスクを抑えながら事業を始められるというメリットもあります。

大きな事業を立ち上げる場合、現在の職場を退職した上で起業を行うケースが一般的です。しかし、このケースでは事業が軌道に乗らなかった場合に収入が大幅に減少してしまいます。大幅な収入減にとどまらず、大きな負債を抱えてしまう方もいるでしょう。
週末起業の場合、会社員としての給与収入をキープしたまま新しい事業にチャレンジすることができます。万が一事業が失敗しても、給与収入があるため生活への経済的な影響を最小限に抑えられるでしょう。

週末起業では、基本的にすべての業務を自分ひとりでこなす必要があります。事業の立ち上げから営業活動、取引先への連絡、受注書・請求書の発行など、ビジネスを行う上で必要な幅広い業務を経験することになるでしょう。

このような経験は、本業での業務の取り組み方にも良い影響を与えると考えられます。「ビジネスの全体像を把握した上で、必要な業務を自分で考え実行する」など、経営者目線での仕事ができるでしょう。本業でのスキルアップを図れるほか、転職時のアピールポイントにつなげることもできます。

週末起業を行うデメリットとして、本業に支障をきたす可能性があることが挙げられます。週末起業では本業の空き時間に事業を行いますが、この時間は本来休息やプライベートを楽しむ時間に充てられる時間です。空き時間をすべて週末起業の時間に充ててしまうと、心身ともに疲労がたまり、本業に集中できないなどの悪影響が出る場合もあるでしょう。

週末起業にチャレンジする際には、本業に支障をきたさないよう、睡眠時間や休息時間をきちんと確保することが大切です。余裕をもったスケジュールで事業を行うことを心がけましょう。

週末起業は、本来であれば自由に過ごせるプライベートな時間を消費することになるため、趣味や友人との遊びなどに使う時間が減ることに注意が必要です。業内容によっては、プライベートな時間を確保することが難しくなる場合もあるでしょう。プライベートな時間に趣味や遊びを楽しんでいた方は、週末起業がストレスになる可能性もあります。

週末起業がうまく軌道に乗れば、収入が増える一方で働く時間も増加します。プライベートな時間が減少することを覚悟した上で、プライベートな時間以外でのストレス発散方法を考えるなどの対策を検討しましょう。

週末起業や副業などで登記先をお探しの方は、『バーチャルオフィスとは?特徴やメリット・デメリットを徹底解説』で安価に登記ができるバーチャルオフィスについて詳しく説明をしていますのでご参照ください。

週末起業の業種は、自分のスキルや興味・関心に合わせて選ぶことがポイントです。下記のような特に成功例の多い業種・アイデアを参考に選ぶのもよいでしょう。

【成功例の多い週末起業におすすめの業種・アイデア】
  • ネットショップ運営
  • ホームページ・ブログ運営
  • Web制作
  • 技術提供(ライティング、プログラミング、広告のデザインなど)
  • コンサルティング
  • 週末起業では、週末などの空き時間にできる業務や成果物を納品する形式の業務が多い傾向があります。
    初心者や自分のスキルに自信がない方は、ネットショップ運営やホームページ運営など比較的簡単に始められる業種を選ぶとよいでしょう。本業や資格の取得を通して得た経験を活かしたい方は、専門的な知識やスキルを提供する業種もおすすめです。

    週末起業の成功の秘訣

    週末起業を成功させるためには、自分に合った業種・働き方を選ぶことの他にも、押さえておきたいポイントがいくつか存在します。

    【週末起業を成功させるために押さえておきたい2つのポイント】
  • 事業計画・目標を立てる
  • 集中できる環境を構築する
  • ここでは、上記の2つのポイントについて詳しく解説します。

    週末起業をスタートさせる際には、事業計画や事業の目標を立てた上で、計画的に仕事を進めることが大切です。「副業として事業を継続する」「将来的な独立を目指す」などの方針を定めた上で、長期的な目標と短期的な目標を明確に設定しておきましょう。
    事業計画や目標を立てる際には、プライベートの時間も考慮して無理のない設定にすることも大切です。高すぎる目標を設定するのは避け、スモールステップで段階的にクリアできるような目標を設定するようにしましょう。いきなり大規模な事業を始めるのではなく、無理のない小規模事業からスタートするのもおすすめです。

    週末起業の事業を行う場所として、自宅を選ぶ方は少なくありません。しかし、自宅はプライベートな時間を過ごす空間でもあるため、自宅ではなかなか仕事に集中できないという方も多いのではないでしょうか。週末起業は事業ができる時間も限られているため、業務の質を高めて効率よく仕事を進めるためにも、集中できる環境づくりが大切です。
    週末起業の事業を行う環境として特におすすめなのが、賃貸事務所よりも大幅にコストを抑えて利用できる「レンタルオフィス」です。静かなワークスペースを安価で借りられるため、週末起業を始めたばかりの方でも安心して利用できるでしょう

    近年増加傾向にある「週末起業」とは、本業を継続しながら空き時間に本業以外の事業を立ち上げることを指します。低リスクで副収入を得られるなどのメリットがある一方で、「本業に支障が出る恐れがある」などのリスクもあることに注意しましょう。週末起業を成功させるためには、自分に合った業種選びや無理のない計画・目標の立案が重要になります。

    週末起業を成功させるためには、仕事に集中できる環境を準備することも大切です。「クロスコープ」では、充実した設備・高セキュリティのレンタルオフィスを安心価格で提供しています。レンタルオフィスを検討している方は、ぜひ「クロスコープ」にご相談ください。