セットアップオフィスとは?メリット・デメリットと選ぶポイントも

2023年10月27日 2023年11月19日

ビジネスで利用するオフィスを検討している方の中には「セットアップオフィス」というオフィス形態を見聞きしたことがある方もいるでしょう。セットアップオフィスとはどのようなオフィス形態であり、一般のオフィスとはどのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、セットアップオフィスの概要とセットアップオフィスを選択するメリット・デメリットについて解説します。セットアップオフィスの利用に向いている企業や、利用の際のチェックポイントも併せて確認し、他のオフィス形態も含めて自社に適したオフィスを検討しましょう。

【目次】
1. セットアップオフィスとは?
2. セットアップオフィスのメリット3選&デメリット3選
3.セットアップオフィスの利用に向いている企業
4.セットアップオフィスを選ぶときにチェックすべき3つのポイント
5.まとめ
セットアップオフィスとは?

セットアップオフィスとは、オフィスとしての内装が整った状態でレンタルできるオフィスのことを指します。ビジネスに必要な什器・オフィス家具も揃っている状態であるため、一般的な賃貸オフィスと比較すると、入居にかかる手間や時間を節約できるでしょう。入居後はすぐに業務に入ることも可能です。
セットアップオフィスには、主に次のようなスペースが用意されています。契約予定の物件にはどのようなスペースが設けられているか、事前に確認しておきましょう。

【セットアップオフィスにある主な空間】
  • 受付
  • 応接室
  • ラウンジ
  • 執務・作業スペース
  • 会議質
  • オフィスの形態にはさまざまな種類がありますが、セットアップオフィスは他のオフィス形態とどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、セットアップオフィスと一般的な賃貸オフィス、内装工事がすでに施工されている居抜きオフィスとの違いについて確認しましょう。
    セットアップオフィスと一般の賃貸オフィスとの大きな違いは、内装工事が施工済か未施工かという点にあります。セットアップオフィスは内装工事が完了しており、業者の選定やレイアウト・デザインの決定、打ち合わせ、備品の準備等の手間やコストがかかりません。一方、賃貸オフィスはレイアウトなどを自由に決定できる一方、手間やコストがかかります。
    また、セットアップオフィスと居抜きオフィスは両者とも内装工事が完了した状態の物件です。ただし、セットアップオフィスでは、物件の所有者が内装やオフィス家具などの整備を行った上で貸出を行います。一方、居抜きオフィスは前の入居者が使用していた内装・設備が残されているという点に留意しましょう。

    セットアップオフィスのメリットとデメリット

    セットアップオフィスには魅力的なメリットも多い一方で、デメリットもあることに注意が必要です。

     
    【セットアップオフィスのメリット・デメリット】
    メリット ● 内装工事にかかる手間とコストを削減できる
    ● 短期間で入居できる
    ● 従業員のモチベーションと採用力のアップが期待できる
    デメリット ● 一般オフィスよりも賃料が割高である
    ● 内装・レイアウトを自由に変更できない
    ● 原状回復の範囲が分かりづらい
    ここでは、上記のメリット・デメリットについて詳しく解説します。メリット・デメリットの両面をふまえた上で、自社に合ったオフィス選びの参考にしましょう。

    一般的な賃貸オフィスを利用する場合、入居前に内装工事やオフィス家具の準備を行う必要があるため、工事費用やレイアウト・デザインの打ち合わせなどの手間がかかります。
    一方、セットアップオフィスはすでに内装工事やオフィス家具の準備が完了した状態で入居できるため、内装工事にかかる手間やコストを最小限に抑えることが可能です。
    また、一般的な賃貸オフィスとは異なり、セットアップオフィスでは退去時の原状回復工事も必要ありません。入居時だけでなく、退去時にも内装工事にかかる手間・コストを削減できる点は、セットアップオフィスの大きなメリットと言えるでしょう。

    セットアップオフィスのメリットとして、契約から入居までの期間が比較的短いことが挙げられます。
    一般的な賃貸オフィスの場合、内装工事を行う必要があるため、契約から入居まで半年程度かかるケースも珍しくありません。 一方、セットアップオフィスは内装工事やオフィス家具の設置がすでに完了している状態なため、スムーズに進めば契約から1か月程度で入居することも可能です。

    多くのセットアップオフィスは機能性・デザイン性が高いため、従業員に良い影響を与えられる可能性があります。環境が整ったおしゃれなオフィスで働くことで、従業員の仕事に対するモチベーションも上がり、業務効率や生産性も向上するでしょう。
    また、オフィスが機能的でおしゃれであることは、従業員だけでなく取引先や求職者にもプラスの印象を与えます。商談機会の増加や求職者の増加・志望度の高まりなども期待できるでしょう。

    セットアップオフィスはオーナーが内装工事やオフィス家具の設置を完了した状態で貸し出しているため、これらの費用が賃料に転嫁されるケースも多く見られます。
    物件の状態や立地などにもよりますが、セットアップオフィスの賃料は一般的な賃貸オフィスの約1.5~1.7倍程度となることを押さえておきましょう。
    セットアップオフィスは初期費用を抑えることができますが、入居期間が長くなるほど支払う賃料の合計額が大きくなることに注意が必要です。オフィスの利用期間を検討した上で、コスト面での負担が大きくなりすぎないように気を付けましょう。

    セットアップオフィスは内装工事が完了した状態になっているため、内装やレイアウトを自由に変更できない点にも注意が必要です。
    間仕切りの導入やオフィス家具の変更などは可能であるケースも少なくありませんが、大規模な内装変更・レイアウト変更はできないことに留意しましょう。

    セットアップオフィスは退去時に原状回復工事が不要であることが一般的ですが、契約の内容によっては原状回復費用が発生する場合もあります。
    原状回復の範囲は物件やオーナーによって異なるため、契約前に原状回復の範囲や内容を入念にチェックすることが大切です。不明な点があれば、理解・納得できるまで確認するようにしましょう。

    居抜きオフィスと他のオフィスの違いを詳しく知りたい方は、『居抜きオフィスとは?他オフィスとの違い・メリット&デメリットも』で詳しく説明をしていますのでご参照ください。

    セットアップオフィスの利用にはメリット・デメリットの両面があるため、セットアップオフィスという形態が自社に向いているかを検討した上で利用を決めることが大切です。セットアップオフィスの利用に向いている企業には、次のような特徴があります。

    【セットアップオフィスの利用に向いている企業】
  • オフィスの移転を短期間でスムーズに行いたい企業
  • 中小規模のベンチャー企業・創業直後の企業
  • 短期的な事業拡大で従業員の増加が見込まれる企業
  • 数年後に別のオフィスへの移転を計画している企業
  • セットアップオフィスの利用に向いている企業としては、入退去をスムーズかつフレキシブルに行いたい企業や、初期コストを抑えたいスタートアップ企業などが挙げられます。短期利用も可能なため、一時的な従業員の増加にも柔軟に対応できるでしょう。

    セットアップオフィスを選ぶときの注意点

    セットアップオフィスを選ぶ際には、次のようなポイントを押さえた上で、自社に合った物件かどうかをチェックしましょう

    【セットアップオフィスを選ぶ際の3つのポイント】
  • 機能性
  • 多くのセットアップオフィスには、執務室や会議室、個室、オープンスペース、休憩スペースなどのエリアが設けられています。「必要なエリアがあるか」「設備は十分か」などを確認し、自社が求める機能性が備わっているかチェックしておきましょう。

  • 広さ
  • 自社の従業員数・事業内容に対して、十分な広さがあるか確認することも重要です。レイアウトや動線も確認し、自社の業務に適しているか検討しましょう。

  • セキュリティレベル
  • セットアップオフィスは物件によってセキュリティレベルが大きく異なります。特に、応接室など来客対応のスペースが共有である物件や、遮音性が低く周辺のオフィスに音漏れしやすい物件などでは、情報漏洩のリスクがあるため注意が必要です。自社にとって十分なセキュリティレベルの物件を選ぶようにしましょう。

    セットアップオフィスは、内装工事やオフィス家具の設置が完了した状態でレンタルできるオフィス形態を指します。内装工事の手間・コストが削減できるなどのメリットがある一方で、「賃料が割高」などのデメリットもあることを押さえておきましょう。

    セットアップオフィスを検討している企業の方には、セットアップオフィスよりもコストが低く、物件の選択肢も多いレンタルオフィスもおすすめです。レンタルオフィスを利用する際には、良質でセキュリティレベル・コストパフォーマンスが高いレンタルオフィスを数多く提供する「クロスコープ」にぜひご相談ください。