スタートアップ企業におすすめのオフィス|種類や選定ポイントも
2024年4月9日
企業のオフィスには、自社オフィス・賃貸オフィス・フレキシブルオフィスなどの種類があります。それぞれにメリットやデメリットがあり、向き不向きもあります。
スタートアップ企業の立ち上げに伴いオフィス選びに悩んでいる方は、種類ごとの特徴を理解した上で自社に適したオフィスを選びましょう。今回は、スタートアップ企業におすすめのオフィススタイルについて詳しく解説します。オフィス選びで注目すべきポイントも紹介するため、ぜひ参考にしてください。
1. スタートアップ企業におすすめのオフィスは?
2. スタートアップ企業に適したフレキシブルオフィスの種類4つ
3. スタートアップ企業がフレキシブルオフィスを選ぶときのポイント
4.まとめ
1. スタートアップ企業におすすめのオフィスは?
スタートアップ企業は、顧客数が少なく黒字化するノウハウも十分ではないため、売上が安定するまでに時間がかかります。資金的な余裕がない状態で自社オフィスを構えることは、リスクが高く現実的に難しいと言えます。
こうしたスタートアップ企業には、賃貸オフィスまたはフレキシブルオフィスがおすすめです。
そこでまずは、賃貸オフィスとフレキシブルオフィスそれぞれの特徴とメリットを解説します。
1-1. 賃貸オフィス
賃貸オフィスは、賃貸契約を結んだ物件をオフィスとして活用する形態です。
賃貸オフィスを利用するには、物件の契約や賃借料などの支払いが必要です。賃借料は階層によって金額に差があるため、賃借料の負担が大きくならないように利便性とコスト面のバランスを考えましょう。また、諸手続き以外にも、オフィス家具の購入やLAN工事などの作業に時間と手間がかかります。
1-1-1. 賃貸オフィスを選ぶメリット
スタートアップ企業が賃貸オフィスを借りるメリットは、下記の通りです。
- ✅初期投資が少ない
- ✅維持管理の手間がかからない
- ✅移転や拡張がしやすい
自社オフィスを構えるとなれば、初期投資が大きな負担となります。一方、賃貸オフィスは、初期費用が敷金・礼金・初月賃借料などに限られるため、初期費用を抑えられることがメリットです。また、修繕費やメンテナンスにかかる費用を大家が負担します。 賃貸オフィスは、契約期間が終了するタイミングで移転することも可能です。会社の成長や状況に合わせて柔軟に拡張や縮小を選択できることは、大きなメリットと言えるでしょう。
1-2. フレキシブルオフィス
フレキシブルオフィスとは、多様な働き方を実現できるオフィススペースの総称です。企業に勤める社員から個人事業を営むフリーランスまで、幅広い層のワーカーに利用されています。
フレキシブルオフィスにはあらゆるタイプが存在しており、タイプによっても料金形態は異なるものの、共通して「自社オフィス・賃貸オフィスよりも費用の負担を軽減させやすい」という点が特徴です。
しかし、あくまでもスペースやブースを借りることとなるため、自社オフィスや賃貸オフィスを借りるまでの一時的な仕事場として契約したり、オフィスの分散化やワーケーションニーズへの対応のために契約したりするケースも多くなっています。
1-2-1. フレキシブルオフィスを選ぶメリット
賃貸オフィスより、フレキシブルオフィスのほうが適しているスタートアップ企業も多く見られます。下記は、フレキシブルオフィスを利用するメリットです。
- ✅固定費の負担が減る
- ✅プラン変更のみでオフィス変更ができる
- ✅他社との交流がしやすい
フレキシブルオフィスは必要最低限の広さでオフィスを構えられるため、賃貸オフィスよりリーズナブルな料金で利用できます。
また、プラン変更のみでオフィスの広さを変えられることもメリットの1つです。賃貸オフィスと違って引っ越しの手間と費用がかかりません。
フレキシブルオフィスはスタートアップ企業の利用が多く、刺激を受けたり新しいビジネスにつなげたりすることもできます。
2. スタートアップ企業に適したフレキシブルオフィスの種類4つ
さまざまあるフレキシブルオフィスの中で、特にスタートアップ企業に適しているのが下記の4種類です。
ここでは、それぞれのオフィスの特徴とメリット・デメリットを開設します。
2-1. レンタルオフィス
レンタルオフィスは、短期間の利用を目的としたオフィスです。
レンタルオフィスのメリット・デメリットは、下記の通りです。
メリット | ● 費用をおさえられる ● ビジネスに必要な環境が整っている ●必要最低限の機能でプランがシンプル |
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デメリット | ● 利用時間が決まっていることが多い ● プライバシーを確保しにくい |
レンタルオフィスの利用時間は店舗によって異なるため、時間帯を気にせず利用したいときは、24時間営業の店舗を利用しましょう。プライバシーの確保に懸念があるときは、半個室タイプではなく完全個室タイプがおすすめです。
レンタルオフィスは、少人数のスタートアップ企業やできるだけコストを抑えたい企業に向いています。
2-2. シェアオフィス
シェアオフィスは、個人や企業がオフィス空間を共有するスタイルです。
シェアオフィスのメリット・デメリットは、下記の通りです。
メリット | ● インターネット環境が整っている ● 異業種と交流ができる ● 会議室を時間単位で利用できる |
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デメリット | ● オプション利用には追加料金がかかる ● 情報漏洩のリスクがある |
オプション利用には別途料金がかかるため、月額料金に含まれるサービス内容を事前に確認しておきましょう。 また、オフィス機器の共有や防音レベルの低さから情報が外部に漏れる可能性もあります。オフィスの防音性や無線LANのセキュリティレベルをしっかり確認しておきましょう。 シェアオフィスは、電話対応の必要がない企業や異業種との交流を求めている企業に向いています。
2-3. サービスオフィス
サービスオフィスは、顧客対応や電話対応などハイクオリティなビジネスサービスを受けられる個室型オフィスです。
サービスオフィスのメリット・デメリットは、下記の通りです。
メリット | ● サービスが充実している ● セキュリティが優れている ● 好立地でアクセスしやすい |
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デメリット | ● 利用時間が決まっていることが多い ● 他に比べて利用料が高い |
利用時間が制限されるケースも多いため、休日や深夜に作業をする可能性があれば24時間営業の店舗を探しましょう。 また、サービスやサポートが充実している分、利用料金は割高になります。料金が気になる方は、利用するサービスを厳選したりエリアを見直したりしてみましょう。 サービスオフィスは、大手との取引が多い企業や来客が多い企業に向いています。
2-4. コワーキングスペース
コワーキングスペースは、共有スペースをフリーアドレス制で自由に利用できるオフィススタイルです。 コワーキングオフィスのメリット・デメリットは、下記の通りです。
メリット | ● 利用料金が安い ● 時間単位で利用できる ● 他の利用者とコミュニケーションを取りやすい |
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デメリット | ● 満席だと利用できない ● 雑音が気になりやすい |
利用者が多くて満席のときは、他の作業場所を探さなければなりません。事前予約や混雑情報の確認ができる施設の利用を検討しましょう。
他の利用者の話し声や作業音が気になるときは、ノイズキャンセリングイヤホンを使ったり個別ブースを利用したりするのも1つの方法です。
コワーキングスペースは、人脈づくりに力を入れたい企業や不定期に利用したい企業に向いています。
3. スタートアップ企業がフレキシブルオフィスを選ぶときのポイント
フレキシブルオフィスとスタートアップ企業の相性は抜群です。しかし、自社に合わないオフィススタイルを選ぶと、デメリットのほうが大きくなる可能性があります。 ここからは、スタートアップ企業がフレキシブルオフィスを選ぶときのポイントを解説します。
3-1. 立地
オフィス選びでは、オフィスの立地が重要です。
いくらサービスやサポート内容が魅力的でも、従業員の通勤時間が長くなっては意味がありません。駅や幹線道路が近くて通勤しやすい場所にオフィスがあれば、従業員の満足度も上がります。
周辺に飲食店・コンビニエンスストア・銀行などがあると、従業員はもちろん顧客にとっての利便性も高まります。
3-2. 予算
オフィスを選ぶときは、初期費用や賃借料・利用料金が予算に合っているかどうかチェックしましょう。
赤字を回避するためにも、経営が安定するまではできるだけオフィスにかかる費用を抑えることが大切です。基本料金が安くても、オプション料金や保証金などが別途かかるケースもあります。必要なサービスやサポートを加味した上で、どれくらい費用がかかるのかをシミュレーションしておきましょう。
3-3. セキュリティ性
セキュリティ性の高さは、安心して仕事をする上で大切なポイントです。 フレキシブルオフィスは、自社オフィスや賃貸オフィスと違って建物自体への人の出入りが多くなります。情報漏洩のリスクを回避するためにも、セキュリティレベルが高いオフィスを選びましょう。
4. まとめ
立ち上げたばかりのスタートアップ企業には、賃貸オフィスやフレキシブルオフィスがおすすめです。フレキシブルオフィスは、賃貸オフィスに比べて費用を抑えられます。
フレキシブルオフィスには種類がいくつかあるため、立地・予算・セキュリティ性を考慮して自社に適したスタイルを選ぶことがポイントです。