オフィス移転にかかる費用の相場|移転費用を抑える方法も解説!
2023年5月2日
オフィス移転には、退去費用や入居費用などさまざまな費用がかかります。オフィス移転を目指すにあたり、まずはどのような項目にどれくらいの費用がかかるのかイメージしておくことが大切です。
なるべく費用を抑えてオフィス移転を実現したい方は、居抜きオフィスやセットアップオフィスも検討してみましょう。
今回は、オフィス移転にかかる費用の相場と移転費用を抑える方法について詳しく解説します。居抜きオフィスやセットアップオフィスの特徴とメリットにも触れるため、ぜひ参考にしてください。
1. オフィス移転にかかる主な費用項目一覧
オフィス移転する場合、原状回復・引越し・新オフィスの準備などにまとまった金額がかかります。具体的な移転プランを立てるためにも、まずはオフィス移転にかかる費用項目をイメージしておきましょう
ここでは、オフィス移転にかかる主な費用項目を6つ紹介します。
1-1. 原状回復費用
原状回復費用は、旧オフィスを借りたときの状態に戻すための費用です。
原状回復費用の金額は、次のポイントによって大きく左右されます。
●立地環境
● ビルのグレード
● オフィスのレイアウト
原状回復工事を行う業者は、ビルのオーナー側が指定するケースがほとんどです。経年劣化や通常使用による消耗は、多くの場合はテナント側が費用を負担します。
不用品や産業廃棄物がある場合は、追加で費用が発生することがあります。
1-2. 内装工事費用
内装工事費用は、新オフィスの準備にかかる費用です。壁・天井などの仕上げ、カーペットの貼り替えやパーテーションの整備など、手を加える場所が多いほど費用が高くなります。
内装工事費用の金額は、オフィスの規模に左右されます。一般的なオフィスに比べて、大規模オフィスや内装のデザインに凝ったオフィスは内装工事費が高額になりやすいことが特徴です。
1-3. インフラ工事費用
インフラ工事費用は、電話・電気・LANなどのインフラ整備にかかる費用です。ネットワーク工事費用とも呼ばれます。
インフラ工事費用の相場は、「人件費×作業員数」が相場です。
ただし、LAN工事の料金は、業者の計算式や設置条件によって金額に差があります。また、OAフロアの敷設工事やICT基盤の整備が必要な場合は、費用が高額になることを理解しておきましょう。
1-4. 什器購入費用
什器購入費用は、電OA機器やオフィス用具の購入にかかる費用です。
社員が多いほど必要となるデスクや椅子などの什器購入数が多くなります。新オフィスの雰囲気に合わせて什器類を新調する場合は、まとまった金額がかかります。
社員が快適に働けるように、オフィス移転のタイミングで什器類を見直すことも大切です。
1-5. 引越し費用
引越し費用は、旧オフィスから必要な什器類などを運ぶためにかかる費用です。大量の書類やパソコンなど、社員数が多いほど運び出すものが多くなります。
引越し費用の金額は、業者の料金プランやオフィスの規模によりさまざまです。
エレベーターがない物件やエレベーターや階段での搬出・搬入が難しい荷物がある場合は、実際の費用が相場より高くなる可能性があります。
また、引越しが多い時期は引越し費用が相場より高くなります。
1-6. 賃貸借契約費用
賃貸借契約費用は、オフィスの賃貸借契約にかかる費用です賃貸借契約費用には、敷金・礼金・仲介手数料・火災保険料などがあります。
敷金や礼金の金額は、賃料をもとに計算されるケースがほとんどです。火災保険料は契約先によって料金が異なります。
旧オフィスの原状回復が終わるまでの期間と新オフィスでの稼働が始まるまでの期間は、旧オフィスと新オフィスそれぞれに賃料が発生します。
2. 【項目別】オフィス移転にかかる費用の概算表
オフィス移転にかかる主な費用は、退去費用・入居費用・その他諸費用の3つです。
オフィス移転にかかる費用をイメージするために、それぞれの項目にどれくらいの金額がかかるかチェックしておきましょう。
ここからは、概算表を用いて項目別にオフィス移転にかかる費用を詳しく解説します。
2-1. 旧オフィスの退去費用
旧オフィスの退去費用の内訳は、下記の通りです。
費用相場 | |
原状回復工事費 | 小規模オフィス:1坪あたり約3万~5万円 大規模オフィス:1坪あたり約5万~10万円 |
産業廃棄物・不用品処理費 | 2トン車1台分:約7万~8万円 4トン車1台分:約12万~15万円 |
賃料 | 契約内容による |
原状回復費用の金額は、坪数が多いほど高くなります。産業廃棄物・不用品処理費は、廃棄物や不用品の量によって金額が変わります。
賃料は契約内容により異なるため、事前に内容を確認しておきましょう。賃貸借契約のほとんどは、3~6か月前に退去予告が必要です。
2-2. 新オフィスの入居費用
新オフィスの入居費用の内訳は、下記の通りです。
費用相場 | |
敷金 | 大規模オフィス:賃料の6~12か月分 |
礼金 | 賃料の1~2か月分 |
仲介手数料 | 賃料の1か月分 |
前賃料 | 入居月分と翌月分 |
火災保険料 | 約2万~3万円(2年間) |
保証会社加入料 | 賃料の1か月分 |
内装工事費 | 小規模オフィス:1坪あたり約5万~20万円 大規模オフィス:1坪あたり約20万~40万円 |
インフラ工事費 | 作業員1人あたり約5万~15万円 |
什器購入費 | 社員1人あたり約5万~30万円 |
引越し費 | 社員1人あたり約2万~5万円 |
2-3. その他諸費用
その他諸費用の内訳は、下記の通りです。
届出書類作成費 | 約10万~25万円 |
名刺・パンフレット等の発注費 | 社員1人あたり約1万~2万円 |
オフィス移転にあたり、税務署・法務局・社会保険事務所などに必要書類の提出が必要です。専門家に依頼する場合は、届出書類作成費も想定しておきましょう。
また、オフィス移転により住所が変わるため、名刺やパンフレットなどの発注にも費用がかかります。
3. オフィス移転にかかる費用をなるべく抑えるためのポイント
オフィス移転費用には、オフィス規模・立地・タイミング・業者などさまざまな要素が影響します。かかる費用をなるべく抑えたい場合は、下記のポイントを踏まえて移転準備を進めましょう。
●すべての工事を1社に依頼する
オフィス移転費用を抑えるには、内装工事やインフラ工事などをワンストップで対応してくれる業者に依頼するのがおすすめです。すべての工事を1社にまとめると、トータル費用を大幅にカットできます。
また、交渉や打ち合わせの手間が省けるため、効率よくオフィス移転を目指せます。ただし、業者によって対応できる業務や料金に差があるため、必ず複数の業者から見積もりを取りましょう。
●旧オフィスの什器を再利用する
旧オフィスの什器を再利用することで、什器購入費用を抑えられます。OA機器やオフィス用具をすべて新調するのではなく、什器の状態や新オフィスのレイアウトを確認して使えるものはそのまま活用しましょう。
来客時に使用する場所の家具は購入し、倉庫や社員のみが使う場所は再利用するのも1つの方法です。新しく什器を購入する場合は、不要となった什器をリユース業者に売却すると費用削減につながります。
●セットアップオフィス・居抜きオフィスを利用する
費用を抑えつつオフィス移転を目指したい場合は、セットアップオフィスや居抜きオフィスの利用も検討してみましょう。
セットアップオフィスと居抜きオフィスは、内装設備や必要な什器が備え付けられた物件です。セットアップオフィスと居抜きオフィスには、下記のメリットがあります。
● 内装工事費や什器購入費を抑えられる
● 退去時の原状回復費用を抑えられる
セットアップオフィスや居抜きオフィスは、費用を抑えつつスピーディーなオフィス移転を実現したい方に人気です。
4.まとめ
オフィス移転には、退去費用・入居費用・その他諸費用などさまざまな費用がかかります。できるだけ費用を抑えてオフィス移転を目指したい場合は、セットアップオフィスや居抜きオフィスを活用するのも1つの方法です。