レンタルオフィスと賃貸オフィスの違いとコストについて徹底比較!

2021年8月10日 2023年1月13日

近年増加傾向にある「レンタルオフィス」ですが、一般的な賃貸オフィス(賃貸事務所)とどのような違いがあるのでしょうか?レンタルオフィスと賃貸オフィスのそれぞれの特色と違いについて、またかかるコストの違いについても解説します。

【目次】
1. レンタルオフィスと賃貸オフィスの違いと特徴
2. レンタルオフィスと賃貸オフィスのコスト比較
3.自社に合ったオフィスを選択しよう
4.まとめ

一般的な賃貸オフィス(賃貸事務所)では、オーナーと顧客間で「賃貸借契約」を締結します。レンタルオフィスの契約の場合、一部の運営会社では賃貸借契約を採用していますが、ほとんどはサービス利用契約や、入会契約の締結となります。
✅ レンタルオフィスは、サービス契約や入会契約を結ぶ
✅ 賃貸オフィス(賃貸事務所)賃貸借契約を結ぶ

賃貸オフィスは内装デザインや造作など、自社の好みや働き方によってある程度自由に工事などを行えます。一方、レンタルオフィスはすでに運営会社が内装工事を完了させていることから、原則、自社の好きなようにデザインを造り変えたりすることはできません。その代わり、レンタルオフィスの場合は内装工事をする手間が省けることから、契約後すぐにオフィスの利用が可能という利点があります。内装にこだわりがある方は、賃貸オフィスを選ぶと良いでしょう。
✅ レンタルオフィスは、自由な内装やデザインは原則NG。しかし即利用が可能
✅ 賃貸オフィスは、内装デザインにこだわりがある方に最適

レンタルオフィスはオフィス家具が付いていることが多く、自社でデスクや椅子を用意したり、またそれを引っ越し業者に依頼して運搬費用を自社負担する必要がありません。また、インターネット環境などのインフラがすでに整えられているレンタルオフィスが多いことも特徴です。賃貸オフィスの場合は、家具やインフラ周り一式を自社で用意しなければならないためコストに加え、選定時間などもかかってきます。インターネットは開通までに3か月などの時間を要することも多く、賃貸契約をしてもオフィスとしての利用がすぐにできない場合もあり注意が必要です。
✅ レンタルオフィスは、家具付き・ネット開通済でコスト削減が可能
✅ 賃貸オフィスは、家具一式に加えインターネット環境を用意する必要あり

契約期間や条件面でも大きな違いがあります。賃貸オフィスでは、契約期間が長期(2-3年)、また定期建物賃貸借契約(定期借家契約)形態で行われることが多く、原則として一定期間で契約は終了、契約を更新しない旨の規定をすることも可能になっています。
レンタルオフィスの場合は、契約期間や条件について比較的柔軟に調整してくれることが多いようです。契約期間の長さは、賃料の総額「コスト」に大きく関わりますので、その点も賃貸オフィスとレンタルオフィスには大きな差が生じます。短期間だけオフィスが必要な場合は、レンタルオフィスを選択すると良いでしょう。
✅ レンタルオフィスは、数か月からの短期契約が可能
✅ 賃貸オフィスは、契約期間が2年などの長期になりがち

賃貸オフィスとレンタルオフィス、一番の差が生じる点は、やはりコスト面です。
✅ 初期コスト
✅ ランニングコスト
✅ 退去コスト
契約の開始時期、契約期間中、契約終了時と、それぞれに差が生じます。レンタルオフィスと賃貸オフィスのコストを比較してみましょう。

賃貸オフィスの場合、契約~利用開始までに一番経費と準備時間がかかります。契約後に賃料の10~12ヶ月分にあたる敷金を賃貸人に支払わなければなりません。また、契約した賃貸オフィスは、正に「まっさら」の状態ですので、内装工事、インフラ工事(ネット環境・電気・電話工事)が必要になり、ここでもまた経費が発生します。さらに社員が使用する什器の購入、移転(搬入)作業費の費用も発生します。
これに対して、レンタルオフィスの場合は、既にビジネスインフラが整い、共有部分の会議室・ラウンジ・コワーキングエリアなどの用意もあるので、工事費用などの負担もありません。数ヶ月分の保証金と、わずかな契約事務手数料を支払えば、ワンストップで直ぐにビジネスを開始することができます。

賃貸オフィスの場合、賃料と共益費(ビル管理費など)以外にネット通信費用、電話通信料、水道光熱費を別に支払う必要があります。またオフィス什器や複合機などをレンタルしている場合には、そのレンタル費用、リース費用等を毎月支払わなければなりません。
レンタルオフィスの場合は、月額使用料の中に通信費用や水道光熱費用が含まれています。複合機などビジネスに必要な機器も備わっているので、自社で機器をリースする必要はありません。また会議室など他社と共有する部分の費用はシェアすることになりますので、専用の個室だけの使用料を支払い、併設する施設も使えるという点でランニングコストを抑えつつ、実際の使用面積は広いので、効率的であると言えます。

賃貸オフィスの場合、契約を終了するとオフィスの原状回復費用が発生します。一般的に坪15~20万円程度の費用です。かなり高額な金額をオフィス退去の際に支払います。
レンタルオフィスの場合は、賃借した専用個室に造作などを行った特別な場合を除き、退去時は特に金額が掛からない、または安価なクリーニング費を支払うというスタイルになっています。

レンタルオフィスと賃貸事務所のコスト比較

✅ 初期費用や退去費用を抑えたい方におすすめ
✅ すぐにオフィス開設をしたい方におすすめ
✅ 短期契約したい方におすすめ
✅ 企業間もない方や少人数のオフィスをお探しの方におすすめ

レンタルオフィスについては「レンタルオフィスとは? 種類と特徴・メリットとデメリットについて」で詳しく説明をしていますのでご参照ください。

✅ 内装デザインにこだわりたい方におすすめ
✅ 大人数が収容できる執務室が必要な方におすすめ
✅ 来客が多く会議室などの打ち合わせができるスペースが豊富に必要な方におすすめ

レンタルオフィスと賃貸オフィスについて比較してみました。それぞれに良し悪しがあります。今は柔軟な働き方が浸透していますので、働く場所に対して企業が何を求めるのかによって、選択が変わってくると思います。利便性やコスト面だけでなく、様々な角度から自社に合ったオフィスを選びたいものですね。