レンタルオフィスで法人口座を開設できる?開設時のポイント3選
2023年3月8日 2023年3月6日
新事業を始めるにあたっては、銀行口座が必須となりますが、レンタルオフィスで事業を始める場合、法人口座の開設が可能なのかと気になる人もいると思います。 そこで本記事では、レンタルオフィスでの法人口座開設について詳しく紹介します。
1. レンタルオフィスでも法人口座を開設することは可能?
2.レンタルオフィスで法人口座を開設するときの3つのポイント
3. レンタルオフィスで法人口座を開設するならどの金融機関がよい?
4.まとめ
1. レンタルオフィスとは?特徴やメリット・デメリットを紹介
新オフィスで事業を始めるときには、法人口座を開設するのがおすすめです。法人口座を開設しておけば取引先からの信頼を確保しやすくなり、経理業務も円滑に進みやすくなります。まずは、レンタルオフィスでの法人口座開設が可能かどうかをチェックしていきましょう。
レンタルオフィスでも法人口座を開設できる
基本的には、レンタルオフィスであっても法人口座を開設できます。 実際に、レンタルオフィスやバーチャルオフィスで法人口座を開設し、事業を展開している企業も少なくありません。会社の登記にバーチャルオフィスの住所を使っている場合、法人口座はバーチャルオフィスの最寄りの支店となります。 個人名義の口座を取引に使うことももちろん可能です。しかし、個人口座での取引は個人事業主とそれほど変わりがないように見えてしまいます。結果として、取引相手や銀行から十分な信頼を得られなくなる可能性が考えられます。
法人口座を開設するときの審査は厳しくなりつつある
法人口座の開設には必ず審査があります。この審査は個人口座の開設よりも審査基準が厳格なため、口座開設の際には注意が必要です。近年は銀行口座が悪用される事例が増えているため、年々、金融機関の審査が厳しくなっています。バーチャルオフィスを使った犯罪は、日本国内だけでなく世界中で増加傾向にあります。これに対して警察庁は、銀行口座の悪用を防ぐため各金融機関に対して審査の厳格化を求めています。 レンタルオフィスは、バーチャルオフィスとは異なり、実際に会社が存在しているかを確認しやすいので、会社の実態や業務の内容が見えやすく審査に通りやすいと考えられています。
2.レンタルオフィスで法人口座を開設するときの3つのポイント
レンタルオフィスを使用していても、法人口座開設の審査が通らないケースがあります。スムーズに事業を進めていくために、口座開設の審査に通りやすくするための3つのポイントを知っておきましょう。
事業内容を明確にする
レンタルオフィスを使って口座開設をする際には、事業の内容を明確にしておきましょう。事業の目的が不明瞭だと、金融機関の担当者に不信感を与えてしまい、審査に落とされてしまうケースもあります。 スムーズに審査を通過するためのポイントは、事業内容をわかりやすい言葉で説明することです。金融機関の担当者はすべての業界の専門用語を知っているわけではありません。誰が聞いてもわかるような簡単な言葉で説明し、事業内容を十分に理解してもらうことが大切です。担当者に見せる資料や話す内容はなるべく簡潔にまとめましょう。
Webサイトを整えておく
金融機関の審査を受ける前には、コーポレートサイトやサービスサイトを整えておきましょう。 口座開設の審査では、事業内容を確認するためにWebサイトをチェックされる可能性があります。Webサイトがない状態で審査に臨むと、信用性が低いと判断されることがあるので気をつけましょう。 特にホームページの「会社概要」ページには設立日や事業内容、企業理念などを明記しておきましょう。しっかりとしたサイトがあれば金融機関の担当者に会社の実態を把握してもらえますし、事業をスタートさせたあとにも顧客からの信頼を得やすくなります。
事業の実態を示す書類を準備しておく
法人口座開設の際には、事業で使用した契約書や発注書なども準備しておきましょう。これらを提出することで、金融機関に対して業務の実態を示すことが可能となります。 金融機関では、口座開設にあたって契約書や発注書、領収書などの追加提出を求めることもあります。請求があったときにすぐ提出できるよう、万全の準備をしておきましょう
3. レンタルオフィスで法人口座を開設するならどの金融機関がよい?
法人口座の開設に対応している金融機関には、都市銀行(メガバンク)や地方銀行、信用金庫、ネット銀行といった種類があります。それぞれの金融機関の特徴や審査の厳しさについて解説していきます。
都市銀行
大手都市銀行やメガバンクと呼ばれる銀行に法人口座を開設すれば、取引先からの信頼を得やすくなります。また、全国各地に店舗やATMがあるため利便性も抜群です。 ただし、都市銀行やメガバンクに法人口座を開設するときの審査はネット銀行の審査よりも厳しいといわれています。レンタルオフィスだからといってすぐに審査に落とされてしまうわけではありませんが、口座開設の際には万全の準備が必須です。口座開設の手続きの際には、書類や資料を不足なく用意しておきましょう。
地方銀行
地方銀行や信用金庫は、都市銀行に比べると審査が通りやすい傾向にあります。起業にあたっての融資相談とともに、口座を開設する人も少なくありません。 地域密着型の地方銀行や信用金庫での口座開設は、各種支援を受けやすいというメリットがあります。地方銀行や信用金庫は中小企業への支援が充実していることが多いので、事業を始めてすぐの時期には各種サポートを上手に活用してみましょう。 ただし、地方銀行や信用金庫の店舗数は大手の銀行に比べて少ないため、ときには不便を感じることがあるかもしれません。また、一部の信用金庫や信用組合では、特定の紹介がない場合に法人口座開設を断られることもあります。
ネット銀行
ネット銀行は、都市銀行や地方銀行に比べると審査がより通りやすいとされています。大手の銀行で法人口座開設を断られるようなケースでは、ネット銀行での口座開設を試してみるのもいいかもしれません。
ネット銀行はインターネット環境があればいつでも利用が可能です。店舗に足を運んでの手続きが不要なので、スピーディーに手続きを進めたい方に向いています。
またネット銀行は、手数料が安く利用しやすいという良さもあります。少額の取引が多く手数料を抑えたい方や、24時間365日いつでも利用できる銀行をお探しの人にはネット銀行での口座開設が向いています。
ただしネット銀行は、問題が起きたときに対応できる窓口がないことがあります。メールなどで相談する場合、解決までにかなりの時間がかかる可能性も考えられます。対面の窓口もないため、サポート面では都市銀行や地方銀行よりも物足りなさを感じる場面が多くなるでしょう。
4. まとめ
レンタルオフィスであっても、正しい手順を踏めば法人口座の開設は十分可能です。ただし、事業内容が不明瞭であったり信頼性に欠けると判断されたりした場合、口座開設の審査に落ちてしまうこともあります。法人口座開設前にはどの金融機関を選ぶかを十分検討し、事業内容を明確にする、Webサイトを整えておくなど万全の準備をしておくことが大切です。