2025年11月28日

「自宅の住所を公開せずに、法人を設立したい」「できるだけ費用をかけずに、すぐにでも起業を始めたい」
そう考える個人事業主やスタートアップに適しているのが、バーチャルオフィスの活用です。バーチャルオフィスは、物理的な事務所を持たずに、法人登記が可能な住所を借りられるサービスです。オンラインで手続きでき、郵便物転送や電話代行などの機能も充実しており、開業までの時間とコストを大幅に削減可能です。
本記事では、バーチャルオフィスを利用して起業する際のメリットや注意点、サービス選定のポイント、起業までの具体的な流れまでをわかりやすく解説します。
自宅を使わずに安心・低コストで事業を始めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
1. バーチャルオフィスを利用しての起業も可能
2.バーチャルオフィスを利用して起業するメリット
3.バーチャルオフィスを利用して起業する際の注意点
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3-1. 同一住所に同じ名前の法人は登記できない
3-2. バーチャルオフィスが廃業した場合には各種手続きが必要になる
3-3. 業種によってはバーチャルオフィスでは認可を受けられない
3-4. 信頼性が低いと見なされる場合がある
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4-1. 自社に必要なサービスが提供されているか確認する
4-2. 法人登記の可否と費用を確認する
4-3. 基本料金に含まれる範囲とオプション料金を確認する
4-4. 同一のバーチャルオフィスを似た法人名の企業が利用していないか確認する
4-5. 運営会社の実績や評判を確認する
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5-1. 事業計画を作成する
5-2. 契約するバーチャルオフィスを選ぶ
5-3. 実印・銀行印・会社印を作成する
5-4. 印鑑証明を取得する
5-5. 設立する会社の情報をまとめて定款を作成する
5-6. 必要書類を作成する
5-7. 公証役場で定款の認証を受ける
5-8. 資本金を払い込む
5-9. 法務局で登記申請を行う
5-10. バーチャルオフィスの契約を「法人」に切り替える
1. バーチャルオフィスを利用しての起業も可能
バーチャルオフィスを利用すれば、自宅住所を公開せずに法人を設立できます。法人登記に必要な住所を提供している施設もあり、法的にも問題ありません。
契約手続きはオンラインで完結し、最短即日で住所が利用できるため、急ぎで開業したい方にも適しています。また、実際にオフィスを構える必要がないため、在宅ビジネスやフルリモートワークにも柔軟に対応できます。住所を提供するだけでなく、郵便物転送や電話代行といったサービスも充実しており、事業運営の効率化にもつながるでしょう。
バーチャルオフィスは、初期費用を抑えてスピーディーに起業したい方におすすめです。
2. バーチャルオフィスを利用して起業するメリット
バーチャルオフィスを利用することには、どのような利点があるのでしょうか。バーチャルオフィスを利用して起業するメリットを解説します。
2-1. プライバシーを守れる
バーチャルオフィスを使えば、自宅住所を公開せずに法人登記や名刺への記載が可能です。そのため、住所を知られたくない個人事業主や、女性の起業でも安心して活用できます。
特にWebサイトやSNSを通じて集客を行う場合、住所の開示は避けられません。そうした場面でも、バーチャルオフィスの住所を活用することで、個人情報流出やストーカー被害といったリスクを抑えられます。
安心して事業をスタートできる環境が整うため、プライバシーを重視したい方にとって大きなメリットといえるでしょう。
2-2. コストを抑えられる
賃貸オフィスやレンタルオフィスと比較して、バーチャルオフィスは初期費用・月額費用が非常に安価です。敷金や礼金が不要なケースも多く、契約負担が小さい点も魅力です。
また、実際の業務は自宅やカフェなどで行い、バーチャルオフィスは登記や連絡先用途として利用することで、ランニングコストを最小限に抑えられます。
節約できた費用を広告宣伝や業務効率化、人材育成に回すことで、事業成長のスピードを高めることも可能です。
2-3. 短期間で契約し業務を始められる
バーチャルオフィスはオンラインでの契約が一般的で、最短即日から住所を利用できます。物件探しや内装準備、光熱費契約といった準備が不要なため、開業準備の時間を大幅に短縮できます。
特にスタートアップや副業での起業においては、スピード感が重要です。時間的な制約がある中でも、すぐに事業をスタートできる柔軟さは、大きな強みといえるでしょう。
2-4. 一等地の住所を利用できる
バーチャルオフィスは、東京・大阪など主要都市の一等地に住所を構えることが可能です。実際には地方や郊外に住んでいても、都市部の住所を名刺やホームページに記載できるため、企業としての信頼感を演出できます。
地方で業務を行っていても、都市部の企業と同等の評価を受けやすくなり、営業活動や取引の場面でプラスに働くことも少なくありません。
3. バーチャルオフィスを利用して起業する際の注意点
バーチャルオフィスを利用して起業する際には、注意しなければならないポイントもあります。バーチャルオフィスを利用して起業する際の注意点を解説します。
3-1. 同一住所に同じ名前の法人は登記できない
法人登記では、同一住所に同一名称の法人を登記することはできません。すでに同じ社名が登録されていると、その住所では登記が認められないため、社名選定の段階で事前確認が必要です。
登記可能かどうかは、法務局の商号調査で確認できます。バーチャルオフィスを契約する前に、自社が登記できるかどうか確認しておきましょう。
3-2. バーチャルオフィスが廃業した場合には各種手続きが必要になる
契約しているバーチャルオフィスのサービスが終了した場合、登記していた本店所在地を変更する必要があります。
法人登記の変更手続きに加え、取引先や金融機関への住所変更の連絡も発生するため、業務への影響が大きくなるケースもあるでしょう。
こうしたリスクを避けるためには、運営実績があり、信頼性の高いバーチャルオフィスを選ぶことが大切です。
3-3. 業種によってはバーチャルオフィスでは認可を受けられない
一部の業種では、バーチャルオフィスでの登記が許可されないことがあります。例えば、古物商や建設業などでは、事務所の実態や現地確認が要件とされており、バーチャルオフィスでは登記ができません。
事業を始めたあとに許可が下りないという事態を避けるためにも、起業前に業種ごとの許認可要件を確認しておくことが重要です。
3-4. 信頼性が低いと見なされる場合がある
一部の金融機関や取引先から、バーチャルオフィスの住所に対して不信感を持たれるケースがあります。特に、融資や法人口座の開設時には、実体のあるオフィスと比較して審査が厳しくなるケースも考えられます。
会議室の利用履歴を示す、固定電話番号を取得するなど、信頼性を補強するような対策を取っておくと安心です。
4. 起業に利用するバーチャルオフィスを選ぶ際のポイント
バーチャルオフィスを選ぶ際には、さまざまな点に注目する必要があります。起業に利用するバーチャルオフィスを選ぶ際のポイントを解説します。
4-1. 自社に必要なサービスが提供されているか確認する
バーチャルオフィスと一口に言っても、提供されているサービスは事業者ごとに異なります。
主なバーチャルオフィスで行っている基本のサービスは住所の貸し出しと郵便物の受け取りですが、事業内容によっては次のようなサービスが必要になる場合もあるでしょう。
- ・郵便物の定期転送・スキャン対応
- ・固定電話番号の取得と転送
- ・来客対応や会議室の利用
- ・法人銀行口座開設サポート
また、将来的に従業員を雇ったり、対面での打ち合わせが必要になったりする可能性がある場合には、会議室などの設備を事前に確認しておくと安心です。現時点で必要なくても、必要に応じてサービスを追加できるオフィスを選ぶと、事業の成長に対応しやすくなります。
4-2. 法人登記の可否と費用を確認する
すべてのバーチャルオフィスが法人登記に対応しているとは限りません。特に個人事業主向けや郵便受取専用のプランでは、法人登記を禁止しているケースもあるため注意が必要です。
また、法人登記が可能であっても、契約プランによっては登記利用料が別料金となっていることもあります。月額費用が安く見えても、実際には法人利用のためにオプション費用が加算されることもあるため、契約前に料金体系を細かく確認しましょう。
加えて、法人登記を行う場合、会社設立後に法人名義への変更手続きが必要なケースもあります。契約時の流れや必要書類についても確認しておくと、スムーズに法人設立を進められるでしょう。
4-3. 基本料金に含まれる範囲とオプション料金を確認する
バーチャルオフィスの月額料金には、サービスの範囲に大きな差があります。例えば、「月額3,000円」と記載されていても、郵便物の転送回数や会議室の使用がすべてオプション対応となっていれば、結果的に費用が高くなることもあるでしょう。
例えば、次のような点を確認しておくと安心です。
- ・郵便物転送の回数と送料の有無
- ・会議室利用の有無と料金体系
- ・固定電話や電話対応の基本プラン有無
- ・初期費用・更新費用の有無
月額費用だけでなく、総合的なトータルコストで比較することが、後悔しないためのポイントです。予算内で必要なサービスが過不足なく揃っているかを確認しましょう。
4-4. 同一のバーチャルオフィスを似た法人名の企業が利用していないか確認する
バーチャルオフィスの住所を利用している法人が多数ある場合、似たような社名の企業が存在している可能性があります。似た法人名が同一住所に存在すると、郵便物の誤配や取引先の混同リスクが発生しかねません。
特に、社名が一般名詞や短く汎用的な場合は要注意です。契約前に運営会社に確認し、自社と紛らわしい名称の法人がすでに登記されていないかチェックしておくと安心です。
また、将来的に商標登録やブランド構築を行う場合にも、他社との混同は避けたい要素です。社名選定とオフィス選定は、並行して検討すると良いでしょう。
4-5. 運営会社の実績や評判を確認する
信頼できるバーチャルオフィスを選ぶためには、運営会社の実績や評判を事前に調査することが重要です。例えば、次のような点をチェックしておきましょう。
- ・運営年数(5年以上の実績があると安心)
- ・利用企業数や導入事例の開示
- ・法人登記実績の有無
- ・ネット上の口コミやSNSでの評判
- ・サービス内容の透明性と対応スピード
バーチャルオフィスの運営会社が突然サービス終了した場合、住所変更や登記変更など、多大な手間とコストが発生します。リスクを最小限に抑えるためにも、実績ある運営会社を選ぶ視点は欠かせません。
5. バーチャルオフィスを利用して起業する際の手順
バーチャルオフィスを利用して起業する際には、次の手順で手続きを進めるとよいでしょう。
5-1. 事業計画を作成する
まずは、事業の目的や収益モデルを明確にするための事業計画を作成しましょう。事業計画には、次のような要素を含めます。
- ・事業内容・対象顧客
- ・商品・サービスの特徴
- ・必要資金と調達方法
- ・収支シミュレーション
- ・今後の成長戦略
これらの内容は融資や補助金の申請時にも必要になるため、早い段階で整理しておくと後の手続きもスムーズです。特に、ネットビジネスや無店舗型の起業の場合は、説得力のあるビジネスモデルの設計が重要です。
5-2. 契約するバーチャルオフィスを選ぶ
事業計画が固まったら、提供サービス・立地・料金体系を総合的に比較し、自社に合ったバーチャルオフィスを選定します。法人登記が可能であることを必ず確認し、必要であれば郵便物転送や電話代行などのオプションも含めて検討しましょう。実際の住所情報が開示されるタイミングも事前に把握しておくと安心です。
5-3. 実印・銀行印・会社印を作成する
法人設立には、会社の印鑑セット(実印・銀行印・角印)が必要です。印鑑は法務局に届け出る「実印」のほか、書類押印用の「角印」や口座開設に使う「銀行印」など、用途に応じて使い分けます。
オンラインでの注文も可能ですが、誤植や材質に注意が必要です。会社設立前のタイミングで早めに準備しておくと、定款作成や登記手続きがスムーズに進められます。
5-4. 印鑑証明を取得する
法人設立時には、代表者個人の印鑑登録証明書が必要です。市区町村役場で印鑑登録を済ませ、証明書を発行しましょう。通常は即日発行が可能ですが、マイナンバーカードを利用したコンビニ発行も便利です。
印鑑証明書は複数枚求められることもあるため、事前に必要部数を確認して余裕をもって取得しておきましょう。
5-5. 設立する会社の情報をまとめて定款を作成する
法人設立には、会社の基本ルールを定めた「定款」の作成が必要です。定款には、次のような情報を記載します。
- ・商号(会社名)
- ・事業目的
- ・本店所在地
- ・資本金の額
- ・発起人や役員の情報
特に本店所在地は登記にも使われるため、バーチャルオフィスの正式住所を正確に記載することが重要です。会社の将来像を見据えた事業目的の設定や、資本金の適正額もあわせて検討しておくと、今後の融資や許認可取得に役立ちます。
5-6. 必要書類を作成する
登記申請には、定款以外にもさまざまな書類を整える必要があります。代表的な書類は次の通りです。
- ・登記申請書
- ・取締役の就任承諾書
- ・代表取締役の印鑑届出書
- ・資本金の払込証明書(通帳コピーなど)
これらの書類には、正確な記載と必要書類の添付が求められます。フォーマットは法務局のWebサイトで公開されているため、確認しながら丁寧に準備を進めましょう。不備があると登記が受理されず、設立が遅れる原因になります。
5-7. 公証役場で定款の認証を受ける
株式会社を設立する場合、作成した定款を公証役場で認証してもらう必要があります。合同会社の場合は認証は不要ですが、株式会社では必須のステップです。
公証役場での定款認証には次の費用がかかります。
- ・定款認証手数料:1万5,000円〜
- ・定款の謄本作成料:1枚あたり250円
- ・印紙代(紙定款の場合):4万円
電子定款を利用すれば印紙代が不要となるため、コストを抑えたい場合は電子申請を検討するとよいでしょう。
5-8. 資本金を払い込む
資本金は、代表者個人の銀行口座に入金する形で払い込みます。この時点では法人名義の口座がまだ開設できないため、登記後に改めて法人用口座へ移行します。
通帳の表紙と入金ページをコピーし、払込証明書として提出できるよう準備しておきましょう。入金名義と発起人名が一致している必要があります。
5-9. 法務局で登記申請を行う
すべての書類が揃ったら、会社所在地を管轄する法務局へ登記申請を行います。登記が完了するまでには、申請日から通常1週間前後かかります。また、繁忙期にはさらに時間がかかることも少なくありません。
登記が完了すると、以下のような法人としての証明書類が取得可能になります。
- ・登記事項証明書(登記簿謄本)
- ・法人印鑑証明書
書類は、銀行口座開設や契約時などに使用するため、早めに取得しておきましょう。
5-10. バーチャルオフィスの契約を「法人」に切り替える
登記完了後は、バーチャルオフィスの契約名義を個人から法人へ変更する必要があります。これにより、郵便物の受け取りや会議室利用などを法人名義で正式に行えるようになります。
契約切り替えの際には、次のような書類を求められるケースが一般的です。
- ・登記事項証明書
- ・法人印鑑証明書
- ・法人名義の銀行口座情報
名義変更を行わないままサービスを使い続けると、住所の利用が無効になる可能性もあるため、必ず早めに手続きを完了させておきましょう。
6. まとめ
バーチャルオフィスは、コストを抑えながら短期間に起業できる有力な手段です。自宅住所を公開せずに法人登記ができ、主要都市の一等地住所をビジネスに活用できる点も大きな魅力です。
一方で、業種による制限や信頼性に関する懸念もあるため、メリットと注意点の両面を理解したうえで、信頼できるバーチャルオフィスを選びましょう。
「起業したいが自宅住所を公開したくない」「費用は抑えたいが信頼感は妥協したくない」とお考えであれば、バーチャルオフィスの導入をぜひ検討してみてください。
クロスコープでは、個人事業主の方やこれから起業する方などにおすすめのバーチャルオフィスをご提供しています。全国9拠点の一等地の住所を利用でき、法人登記も可能です。バーチャルオフィスでの起業をお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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