オフィスの敷金の相場は?トラブルを避けるためのポイントも解説

2026年1月5日 2025年12月31日

オフィスの敷金の相場は?トラブルを避けるためのポイントを開設

賃貸オフィスの利用を検討しはじめると「敷金がいくら必要なのか」「本当に戻ってくるのか」といった点が気になる方も多いでしょう。
本記事では、オフィスの敷金の役割や相場、返還の仕組みを整理したうえで、どのような場合に差し引かれるのか、トラブルを避けるためにどこを確認すべきかを具体的に解説します。さらに、保証会社の活用や物件の選び方、レンタルオフィスの活用など、敷金の負担を抑えながら拠点を確保する方法も紹介します。
オフィスを利用する際の敷金について詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

【目次】
1. オフィスの敷金とは?契約時に求められる理由
2.オフィスの敷金相場と初期費用の内訳
3.オフィスの敷金は返還される?
4.敷金が差し引かれる主なケース
5.敷金に関するトラブルを避けるためのポイント
7.敷金を抑えてオフィスを利用する方法
8.まとめ

オフィスの敷金の相場は?トラブルを避けるためのポイントを開設

敷金は、賃貸オフィス契約において貸主が抱える経済的リスクを抑えるための預かり金です。未払い賃料や原状回復費を確実に回収する仕組みとして、オフィスだけでなく一般住宅を借りる際にも発生する場合があります。 事業用物件は設備や面積が大きく退去時の修繕費が高額になる可能性があるため、貸主はリスク低減のため入居時点で一定額を確保します。敷金は契約終了後に精算され、実費を差し引いた残額が返還されるのが一般的です。
一方、似た概念として保証金があります。保証金は契約上「敷引き」として返還されない部分があらかじめ設定されるケースが多く、敷金とは性質が異なります。
敷金は本質的に返還が前提である点では透明性が高いものの、金額が大きいため資金繰りに影響しやすいでしょう。特に創業期や小規模事業では、敷金の負担が入居判断の大きな壁になる可能性があります。

賃貸オフィスの敷金相場は、一般的に賃料の6〜12か月分が目安とされていますが、都心の一等地や大型ビルではさらに高く設定される傾向があります。
小規模オフィスであっても6か月前後が標準であり、月額賃料が高い物件ほど負担は重くなります。敷金以外にも、礼金、仲介手数料、初月賃料、火災保険料、保証会社利用料など、複数の初期費用が同時に発生するため、初期費用がどれだけかかるか確認しておかなければなりません。
さらに、事務所利用では内装工事やインフラ開設費用も追加されるため、入居に必要な資金は想定より膨らみがちです。特に創業直後は運転資金を優先したいタイミングであるにも関わらず、契約時に多額の現金が拘束される点が課題となります。
初期費用を正確に把握しておくと無理のない資金計画を立てやすくなり、将来的なキャッシュフローの乱れを防げます。また、物件によって初期費用の構成が大きく異なるため、見積書の段階でしっかり比較しておきましょう。

レンタルオフィスで登記利用が可能か知りたい方は、『レンタルオフィスで法人登記できる?メリット・注意点を詳しく解説』をご参照ください。

敷金は本来「預かり金」であり、契約終了後に精算されて返還されるのが基本です。ただし、返還額は退去時点の室内状態をもとに確定され、未払い賃料や原状回復費がある場合には、その分が差し引かれます。
事業用物件の原状回復は範囲が広くなる傾向があり、修繕内容の認識が貸主と借主で食い違うケースもあります。そのため、退去立ち会い時に工事内容の根拠を必ず確認し、妥当性を判断しましょう。
また、返還時期は契約書に明記されていることが多く、通常は退去後1〜2か月以内と定められています。返還時期の記載が曖昧なまま契約すると、返金待ちが長引き資金繰りに影響することがあるため注意が必要です。
敷金が返還される仕組みを理解しておくことで、退去時のトラブルを未然に防げます。

オフィスの敷金の相場は?トラブルを避けるためのポイントを開設

返金が基本の敷金ですが、オフィスの使い方によっては返還前に差し引かれる可能性があります。敷金が差し引かれる主なケースを紹介します。

原状回復費は、敷金から差し引かれる代表的な項目です。
事業用物件では、家具や機器の設置跡、床の摩耗、壁面の汚損など、業務利用に伴う損耗が一定程度発生します。不注意による破損や無断で行った改装がある場合には、修繕費用が借主負担として計上されます。
ただし、経年劣化や通常損耗は貸主負担となるため、これらを理由に請求された際には内容を精査しましょう。国土交通省のガイドラインは、過剰な請求を避けるための根拠として活用できます。
退去時の確認では、修繕範囲の説明を受け、見積書と照合して妥当性を判断しなければなりません。原状回復の考え方を事前に把握しておくことで、敷金精算を円滑に進められます。

敷金は未払い賃料や共益費の精算にも充てられます。退去時点で支払い漏れがある場合、敷金から差し引かれるため、最終月の明細を確認し、口座引き落としが間に合わなかった分も含めて確認しておきましょう。
また、水道光熱費が後日請求される物件では、退去後に追加精算が発生するケースもあります。契約書には「未払い分を敷金で調整する」旨の記載があることが多く、精算が形式的に実施される点を理解しておくと混乱を防げます。
精算内容を照合できるよう、支払い記録は必ず保管しておきましょう。賃料の支払い状況を正しく管理しておくことで返還額を予測しやすくなり、資金計画に余裕を持たせられます。

特約として、入居時の交換費用や退去時のクリーニング代が設定されていることがあります。
鍵の交換費用やクリーニング代は、契約書に明記されていれば敷金から差し引かれる対象となります。事前に確認しておかないと、退去時に想定外の金額を請求されることがあるため注意しましょう。
特約がない場合は、借主に過失がない限り費用負担が求められないため、契約書の文言が重要です。清掃内容や費用が適正かどうか、見積もりを早めに確認しておくと安心できます。 納得できない項目がある場合には、契約締結前に修正を依頼することも可能です。特約の扱いを理解しておくことで、敷金精算時のトラブルを避けられます。

敷金に関するトラブルが発生することも少なくありません。ここでは、敷金に関するトラブルを避けるためのポイントを紹介します。

敷金トラブルを避けるためには、原状回復の範囲を事前に把握しておくことが重要です。
事業用物件は居住用に比べて利用頻度が高く、壁・床・設備の損耗が大きくなりやすい傾向にあります。そのため、借主の負担範囲がどこまで及ぶのかを曖昧にしたまま契約すると、退去時に想定外の修繕費が発生する可能性があります。
特に注意すべきは「経年劣化や通常損耗まで借主負担とする特約」です。この特約があると、本来負担しなくてもよい費用が上乗せされることがあります。契約書内の原状回復条項を読み込み、各設備の扱い・修繕基準・特約の有無を丁寧に確認しておきましょう。 また、不明点は必ず契約前に管理会社へ質問し、言質を得ることが大切です。国交省のガイドラインを根拠に質問すると、判断基準のずれを防ぎやすくなります。
原状回復を具体的に理解しておくことで、退去時の交渉もスムーズに進められます。

返還条件と時期を明確にしておくことは、退去後の資金管理を安定させるために欠かせません。契約書には「原状回復費を差し引いたうえで返還する」と記載されていることが一般的ですが、返還までの期間に幅があるため注意が必要です。
多くの物件では退去後1〜2か月以内が目安とされていますが、管理会社の運用方針によってはさらに時間がかかるケースもあります。また、返還条件の記載が曖昧なままだと、貸主側の判断で返金が遅れる可能性もあるでしょう。契約前に返還スケジュールと精算方法を必ず確認し、書面に残しておくことが重要です。
退去前には未払い費用の有無を整理し、返還額の見込みを立てておくと資金繰りが安定します。返還条件を明確に理解しておくことで、退去後のトラブルを減らせます。

敷金精算は管理会社・貸主の判断が絡むため、連絡体制が不明確だと処理が滞りやすくなります。特に、修繕の判断権限が管理会社にあるのか貸主にあるのかは物件によって異なるため、窓口が複数存在する場合には問い合わせ先が分散し、進捗が見えにくくなることがあります。
契約前に「修繕判断は誰が行うのか」「返還処理はどこが担当するのか」「トラブル時の対応窓口はどこか」の3点を明確にしておくと、退去時の混乱を防ぎやすいでしょう。
また、担当者名・連絡手段・稼働時間などを把握しておくことで、やり取りが円滑になります。

室内の状態を入居時に記録しておくことも、敷金トラブルを避けるための有効な手段です。
事業用物件は前テナントによる使用痕が残っていることも多く、床の擦り傷、壁紙の色褪せ、設備の劣化など、入居前から存在する損耗を退去時に指摘されるリスクがあります。これを避けるために、入居当日に室内全体を写真・動画で撮影し、日付付きのデータとして保存しておくとよいでしょう。
設備の型番・状態・破損箇所なども可能な限り記録しておくと、後の証拠として非常に有効です。記録データはクラウドストレージに保管し、管理会社からの指摘に対して迅速に提示できるよう準備しておくと安心です。
入居時の記録は手間に見えますが、トラブルを未然に防ぐ効果は大きく、最終的に返還額を守るうえで大きな役割を果たします。

後々の修繕費負担を避けるためには、入居直後に設備の作動確認も有効です。
空調・照明・水回り・換気設備などは故障している場合でも見た目では判断しづらく、使用開始後に不具合が発覚するケースが少なくありません。入居後すぐに各設備を試運転し、異常音・水漏れ・温度調整の不具合などを確認しましょう。その時点で、問題があれば管理会社へ速やかに報告します。
報告が遅れると「借主が使用中に破損させた」とみなされるリスクがあるため、早期の記録と連絡が重要です。報告内容はメールで残し、写真や動画を添付しておくと証拠として役立ちます。

共用部分の確認は、搬入時の破損による追加費用を避けるために重要です。
オフィス家具の搬入ではエレベーターの壁面や共用廊下に傷が付くことがあり、その修繕費が借主負担となるケースがあります。事前に搬入経路を確認し、エレベーターのサイズ・養生ルール・搬入可能時間などを管理会社に確認しておくと、破損リスクを下げられるでしょう。
また、大型什器が通行可能かどうかを事前に計測しておくことで、搬入当日のトラブルを防ぎやすくなります。共用部分の扱いは物件ごとに細かなルールが設定されているため、契約前に把握しておくことが大切です。

退去立ち会いでは、修繕対象の判断がその場で行われるため、確認漏れがあると不要な費用を負担しなければならなくなる可能性があります。立ち会い前にチェックリストを作成し、壁・床・天井・設備・配線・窓枠など、主要ポイントを網羅しておくと安心です。
立ち会い時には担当者の説明をそのまま受け取るのではなく「修繕が必要と判断された理由」「見積りの根拠」「借主負担である法的理由」などを確認し、疑問点をその場で解消しましょう。
同席できない場合は写真付きの報告書を必ず提出してもらい、内容を精査してください。チェックリストを活用することで主観的判断による過剰請求を防ぎ、精算プロセスの透明性を高められます。

敷金精算では、差し引き項目と見積書の妥当性を確認することも重要です。
修繕費用は内容によって大きく変動し、相場とかけ離れた金額を提示されることもあります。見積書では、工事の必要性・材料費・作業内容・施工範囲を一つずつ確認し、不明瞭な点があれば詳細説明を求めましょう。作業単価が明らかに高い場合は再見積を依頼することも可能です。
また、特約で明記されていない項目が含まれていないかも要チェックです。見積書の根拠を理解することで精算額が適切かを客観的に判断できるため、トラブル防止につながります。

契約前にも敷金返還時期の確認を行いますが、退去時にも再度確認しましょう。このとき、振込口座も確認してください。
契約書に返還期日の記載がある場合でも、担当者の異動や内部処理の遅れによって振込が遅れる事例もあります。そのため、退去前に「返還予定日」「担当部門」「振込口座」「返還額の決定手順」を改めて確認し、書面やメールで残しておくことが重要です。
期日を過ぎても入金がない場合は、多くの場合早めに問い合わせることでスムーズに対応してもらえます。

敷金の精算に関する一連のやり取りは、必ず文書で残しておきましょう。口頭での説明は解釈の違いが生じやすく、後日「言った・言わない」のトラブルにつながることがあります。
修繕費の見積り、精算額、返還日、担当者の回答などは、メールや書面で記録し、フォルダで整理しておくと確認しやすくなります。特に、原状回復の範囲や費用負担の判断は細かな内容が多いため、客観的な証拠として残すことが重要です。
文書化の習慣を徹底することで、借主が不利な条件を受け入れるリスクを減らせます。

オフィスの敷金の相場は?トラブルを避けるためのポイントを開設

工夫次第で、支払うべき敷金を減らせる場合もあります。ここでは、敷金を抑えてオフィスを利用する方法を紹介します。

保証会社を利用することで貸主側のリスクが軽減され、敷金を減額できる可能性があります。
賃貸オフィスでは家賃滞納や原状回復費の回収不能リスクが大きく、貸主はそれを見越して敷金を多めに設定する傾向があります。保証会社を導入すれば、万が一の未払い分を保証会社が立て替えるため、貸主にとっての不安材料を減らせるのです。
結果として「敷金を2〜3か月分に調整してほしい」などの依頼が通りやすくなります。交渉時には、長期入居の意思、過去の支払い実績、法人の財務状況を明確に示すと効果的です。
ただし、保証会社の保証料は年間家賃の30〜100%と幅があります。長期的には敷金軽減額を上回ることもあるため、総コストで判断しなければなりません。敷金を一時的に抑えたい創業期の企業にとっては有効な手段ですが、長期利用を想定する場合には慎重な比較が求められます。
交渉の余地は物件や貸主の姿勢によって異なるため、初期見積もりの段階で相談しておくことがポイントです。

居抜き物件やサブリース物件を利用するのも、敷金を抑えるひとつの方法です。
居抜き物件では前テナントの内装や設備をそのまま引き継ぐことができるため、内装工事費をほぼゼロにできます。工事費が不要になれば貸主側のリスクが減るため、敷金を通常より低く設定しているケースもあります。
さらに、エアコン・照明・間仕切りなどが残されている場合には、入居準備を大幅に短縮でき、事業立ち上げのスピードも向上します。
一方で、退去時の原状回復範囲が広くなる可能性がある点には注意が必要です。設備を引き継ぐ代わりに、その撤去や修繕の責任まで借主に及ぶケースがあるため、契約内容を事前に確認してください。
サブリース物件については、転貸人がすでに敷金を支払っているため、借主の敷金負担が軽減されることがあります。いずれも初期費用を抑えつつ拠点を構えたい場合に有効ですが、契約書の負担範囲を丁寧に読み込むことが必要です。

レンタルオフィスは敷金・礼金が不要な場合が多く、特に初期費用を大幅に抑えたい小規模事業者にとって有効な選択肢となるでしょう。
賃貸オフィスとは異なり、机・椅子・ネット環境・会議室など、業務開始に必要な設備があらかじめ整っています。そのため、内装工事やインフラ整備のコストを丸ごと省略でき、入居したその日から事業を始められます。
契約期間も柔軟で、短期利用から長期利用まで幅広く対応しているため、採用状況や事業規模の変化に応じて拠点を拡張・縮小しやすい点が特徴です。また、月額費用に光熱費や清掃費が含まれている場合も多く、予算管理の見通しが立てやすい点も魅力です。
賃貸オフィスの初期費用が想像以上に重く感じられる場合には、レンタルオフィスを利用する事で事業立ち上げの負担を軽減しつつ、必要な環境を確保できます。特に創業初期や1〜5名規模の組織には、費用対効果の高い選択肢といえるでしょう。

賃貸オフィスの敷金は、貸主のリスクを管理するための預かり金です。退去時のトラブルを避けるためには、物件選びの初期段階から敷金について正しく理解しておく必要があります。
相場は賃料の6〜12か月分と大きく、契約後の返還も室内状態や未払い費用によって変動するため、契約内容の把握と記録の徹底が欠かせません。原状回復の範囲、特約の内容、返還時期、管理会社との連絡体制などを事前に整理しておけば、退去時のトラブルを大きく減らせます。
また、敷金負担を抑えたい場合には、保証会社の利用や居抜き物件の活用といった選択肢も検討することも重要です。初期費用の負担が特に大きい創業期や小規模事業者にとっては、敷金や礼金が不要なレンタルオフィスを併せて比較することで、資金繰りに余裕を持たせながら拠点を整えられます。
必要な条件と予算を整理し、自社の状況に適した形でオフィス環境を選択してみてください。
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