ハイグレードビル内にあるレンタルオフィスの活用法
2022年9月28日 2023年1月8日
主要都市での新規ビル内にレンタルオフィス、サービスオフィスがテナントとして入っていることが非常に多くなりました。今回は、レンタルオフィスがハイグレードビルに出店する理由と、その活用方法について考察したいと思います。
ハイグレードビルには、以下のような特徴があります。
①新築または築年数が浅い
②基準階のフロアの広さ(1フロア 100坪以上 or 300坪以上)
③駅近・好立地に所在している
④高品質(エントランス空間の充実、天井高、OAフロア、空調、内装の充実等)
⑤共用空間の充実性(共用休憩フロア、多目的トイレ、バリアフリー、喫煙室完備等)
⑥高セキュリティ(監視カメラ、入退室管理システム、多層ID認証システム、警備員巡回等)
⑦BCP対策(耐震構造、非常用自家発電、防災システム)
日本でレンタルオフィスのサービスが始まった当初は、起業まもない会社や個人の比較的小規模の会社が利用している比較的安価なオフィスというイメージが強かったと思います。自宅以外にオフィスを構えることが出来、住所なども利用できるので郵便物の授受、登記住所なども利用出来ます。一方で、全てではありませんが格安サービスのオフィスは、(1)ネット環境がきちんと使えない、(2)雑居ビル内や訪問に不向きな立地、(3)清掃が行き届いていない、などの点について利用者の不満の声も多くありました。
今やレンタルオフィス、サービスオフィスは、様々な形態があります。通勤せずとも自宅近くの仕事が集中できる場所を主要駅に多く展開しているレンタルオフィスサービスでは、不特定多数の人が、数時間、仕事に集中できる場所としての利用できる施設を提供しています。主にフリーアドレス席が主となっており、比較的コンパクトなタイプとなっています。個室もありますが、1~2人で利用できるスペースが多く、お客様をよぶ目的の場所ではなく、パーソナルな仕事を処理する場所として活用されています。
今回ご紹介したいハイグレードビル内のレンタルオフィスは、法人利用が中心となっています。高速のネット回線、高セキュリティ、施錠できる個室スペースがメインとなっています。重厚感のあるエントランス、複数の打ち合わせ用会議室、カフェラウンジや休憩スペースもあるので、お客様をお呼びして利用しても、全く問題ないオフィス環境となっています。
ハイグレードビル内にレンタルオフィスが多く進出している理由は、同じビル内にレンタルオフィスのスペースがあると他のフロアの企業が利用でき、ビル自体に「付加価値」が出るということではないかと思われます。例えば、自社フロアのプロジェクトでスペースが必要となった場合、急な需要に対応できるスペースが同ビル内にあれば便利ですし、自社の会議室が全て埋まってしまった場合に、別フロアの会議室が利用出来れば、万が一の事態にも対応出来ます。
オフィスとしての機能、十分な内装が備わっており、ビルとしての価値を高めてくれるので、ビルの一つのテナントとしてレンタルオフィスが入る場合は、ビルオーナー側にとっても好意的に受けとめられているようです。
このように自己の会社の入っているビル、または近隣ビルににレンタルオフィスがあれば大変便利ですが、意外にもレンタルオフィスが入っていること自体知らなかったり、どうやって利用すればよいのか、その利用方法が分からない、という方も多いと思います。今では、スタイリッシュなオフィスも増えていますので、レンタルオフィスかどうか分からない外観のオフィスも多く存在します。まずは、ネット検索などから是非、自社ビルまたは近くにレンタルオフィスが存在しているか確認し、内見して利用についての疑問点を解消し、ご利用して頂ければと思います。
ハイグレードビル内にあるレンタルオフィスの利用にあたっては、次のことをチェックして頂ければと思います。
①月額料金制で、価格が明朗会計であること
②契約内容(契約期間と施設、他の拠点オフィスをどこまで利用できるか)
③オフィス設備の充実性(特にセキュリティ・防音環境、ネット環境)
①従量課金制のサービスもありますが、会議室を思ったより使ってしまって予定の費用よりオーバーしてしまった、などのケースも多く、何よりコストが分かりやすく、月額金額内で含まれるサービスが充実している月額固定制をお薦めします。
②契約期間については、年間以上の契約が主たるものとなりますが、交渉可能で、柔軟に対応してくれます。また複数の拠点展開をしているレンタルオフィスでは、他拠点の施設、住所を利用できるものがあり、大変便利です。
③オフィス環境については、ネット速度、セキュリティについて必ず確認しておくべきポイントだと思います。
自社の同ビルや近隣に展開しているレンタルオフィスを是非、利用してみてはいかがでしょうか。