ご利用者様の声

“おもいを社会に届ける”──公益財団法人日本フィランソロピック財団が支える新しい寄付のかたち

公益財団法人日本フィランソロピック財団 岸本様 ・ご利用拠点:クロスコープ新橋
・入会時期:2025年1月~

2025年1月にクロスコープ新橋へご入会いただいた「公益財団法人日本フィランソロピック財団」の代表理事岸本様に、財団の事業内容や基金運営の仕組み、寄付者のおもいをどのように社会課題の解決へつなげているのかについてお話を伺いました。寄付文化が少しずつ広がり始めている日本の中で、「寄付者のおもいをかたちにする」ことを大切に活動されている同財団。社会貢献の新しいあり方や、今後の展望についてもお話しいただきました。

落ち着いた雰囲気の個室ブースは、商談や打ち合わせはもちろん、オンライン会議や集中して作業したい時にも活用できる空間です。
落ち着いた雰囲気の個室ブースは、商談や打ち合わせはもちろん、オンライン会議や集中して作業したい時にも活用できる空間です。

「基金」という仕組みで社会貢献を支援

― まず、日本フィランソロピック財団様の事業内容について教えてください。

(岸本様)私どもは公益財団法人として、寄付を通じた社会貢献活動を支援している財団です。公益財団というと少しイメージしづらいかもしれませんが、例えば京セラ創業者による稲盛財団や、孫正義氏による財団などのように、ご自身の資産を拠出して社会貢献活動を行う財団が広く知られています。一方で、こういった財団のように、個人が公益財団法人を一から設立するには、行政の認定や長期間の準備が必要となり、設立後も継続的な運営が求められるため、非常にハードルが高いものでもあります。そこで私どもは、「公益財団を作るのはハードルが高いけれど、社会貢献活動を行いたい」という方々に向けて、財団内に「基金」という形でおもいを実現できる仕組みを提供しています。イメージとしては、大きなマンションの中に、それぞれのお部屋として基金を持っていただくような形です。寄付者の方がご自身のおもいを持って基金を設立し、その基金を通じて奨学金や研究助成、福祉支援など、さまざまな社会課題に取り組むことができる仕組みになっています。



寄付者一人ひとりの「おもい」をかたちに

― 基金はどのような流れで設立され、支援活動へつながっていくのでしょうか。

(岸本様)基金を設立される方は、皆さまそれぞれに社会貢献への強いおもいを持たれています。現在、私どもの財団には 35 の基金があり、子ども支援、奨学金、医療研究、福祉、災害支援、環境、芸術文化など、本当に幅広いテーマで活動が行われています。例えば、「子どもたちの支援をしたい」という方もいれば、「がん研究を支援したい」「地域に貢献したい」「伝統工芸を守りたい」といったように、寄付者のおもいは一人ひとり異なります。そのため、私どもは寄付者の方と丁寧にコミュニケーションを取りながら、「どのような社会課題を解決したいのか」「どの地域を支援したいのか」などを整理し、そのおもいに合った基金設計を行っています。単にお金を預かるのではなく、寄付者の考えや価値観を社会貢献という形に落とし込んでいくことを、とても大切にしています。



「寄付して終わり」ではない基金運営

― 一般的な寄付と、基金を設立する仕組みにはどのような違いがありますか。

(岸本様)一般的な寄付の場合、寄付をした後に「実際どのように使われたのか」が分かりづらいという声をよく聞きます。もちろんお礼状などは届きますが、その先の活動が見えにくいことも少なくありません。一方で、私どもの基金では、助成金や奨学金がどのように使われたのかを継続的に追いかけることができます。例えば奨学金であれば、「どの学生に支援が届いたのか」「その学生がどのように成長していったのか」までを見ることができますし、助成金であれば「どの団体がどのような活動に活用したのか」まで確認できます。寄付者の方にとっては、自分のおもいが社会の中でどのように形になっているかを実感できる点が、大きな違いだと思います。単なる寄付ではなく、「おもいを継続的に社会へ届けていく仕組み」であることが、基金の特徴だと感じています。



開放感のあるラウンジスペースでは、気分転換をしながら作業を進めたり、利用者同士のコミュニケーションの場として活用したりすることができます。
開放感のあるラウンジスペースでは、気分転換をしながら作業を進めたり、利用者同士のコミュニケーションの場として活用したりすることができます。

子ども支援から伝統工芸まで、多様な社会課題へ

― 現在はどのような社会課題への支援が多いのでしょうか。

(岸本様)現在は特に、子ども支援や奨学金に関する基金が多く、30 件以上の基金のうち半数近くを占めています。ただ、「子ども支援」と言っても内容はさまざまで、例えば、十分に食事が取れない子どもたちへの支援や、家庭環境によって体験機会に差が生まれてしまう「体験格差」の解消に取り組む団体への支援など、多岐にわたります。また、伝統工芸を支援する基金もあります。日本には経済産業省が認定している伝統工芸品が数多くありますが、若い職人の育成が課題になっています。そのため、若手職人への助成を行う基金も運営しています。本当にさまざまなおもいを持った方がいらっしゃり、その一つひとつに寄り添いながら支援を形にしているというのが、私どもの活動の特徴だと思います。



寄付文化が根付き始めている日本社会

― 日本における寄付文化について、現在どのように感じられていますか。

(岸本様)アメリカと比べると、日本はまだ発展途上の部分があると思います。ただ、日本でも少しずつ寄付文化が根付き始めていると感じています。戦後の日本は、まず自分や家族の生活を守ることが優先され、経済成長に向かって進んできた時代でした。しかし、戦後 80 年という時間が経ち、社会全体に少しずつ余裕が生まれてきたことで、「自分以外の誰かのために」という意識が広がり始めているように感じます。また、コロナ禍を経て、「お金だけでは解決できない社会課題がある」ということを、多くの人が実感したのではないかと思います。その結果として、「自分の財産を、税金として残すだけではなく、自分の意思で社会のために使いたい」と考える方が増えてきていると感じています。今はまさに、日本に寄付文化が根付いていく入口の時代に入ってきているのではないでしょうか。



クロスコープの環境について

― クロスコープをご利用いただいている感想を教えてください。

(岸本様)非常に良い環境で仕事をさせていただいていると感じています。特に新橋・内幸町エリアという立地の良さに加えて、ミーティングルームが充実している点は大きな魅力です。会議室も非常に清潔感があり、落ち着いた雰囲気があるため、私どものように富裕層や資産家の方とお会いする機会が多い組織にとって、とても信頼感のある環境だと感じています。また、駅から近くアクセスも良いため、シニア層のお客様にも「来やすい」と言っていただけることが多く、非常に助かっています。



複数名での会議やセミナー、プロジェクトミーティングなど、用途に応じて幅広く利用できる会議室環境が整っています。
複数名での会議やセミナー、プロジェクトミーティングなど、用途に応じて幅広く利用できる会議室環境が整っています。

社会貢献への第一歩は「共感」から

― これから社会貢献に取り組みたいと考えている方へ、メッセージをお願いします。

(岸本様)まずは、自分が共感できる活動を見つけることが大切だと思います。最近ではクラウドファンディングなどを通じて、さまざまな社会課題や活動に触れる機会も増えてきていますので、「この活動は素晴らしいな」と思えるものに、まず少し関わってみることが大事なのではないでしょうか。また最近は、NPO や支援団体を第三者機関が評価する仕組みも少しずつ整ってきています。そうした情報を見ながら、自分が共感できる活動を探していくのも良いと思います。私どもとしても、寄付者の方と一緒に社会課題の解決へ取り組みながら、「おもいをかたちにする」お手伝いをしていきたいと考えています。



公益財団法人日本フィランソロピック財団

公益財団法人日本フィランソロピック財団様は、「寄付を通じて社会課題を解決したい」というおもいを、基金という形で丁寧に実現されている財団です。単に寄付を集めるだけではなく、「どのような社会を作りたいのか」という寄付者一人ひとりのおもいに寄り添いながら、具体的な支援へとつなげている姿がとても印象的でした。また、「寄付文化がこれから日本に根付いていく」というお話からは、社会全体が少しずつ変化していることも感じられました。クロスコープとしても、寄付者の方々や支援団体との大切なコミュニケーションの場として、快適な環境をご提供できていることを嬉しく思います。今後のさらなるご活動を、引き続きサポートさせていただければ幸いです。

https://np-foundation.or.jp/