成長企業に求められるリスクマネジメントの未来 ― ソーシャルワイヤー株式会社 杉山様
ソーシャルワイヤー株式会社|リファレンス事業部
杉山 様
・ご利用拠点:クロスコープ
・入会時期:2023年9月~

― まずは現在ご担当されている業務内容や役割について教えてください。
(杉山様)私は現在、リファレンス事業部の事業責任者として、反社チェック業務の効率化を支援するツール『リスクアイズ』を中心に事業を展開しています。当社はPR領域でのサービスが主軸ですが、私は少し異なる領域であるリスクマネジメント分野を担っています。事業責任者として、サービスの企画から運営、顧客対応まで幅広く統括しており、特に上場準備企業や成長企業が直面する反社チェックの課題に対し、実務に即したソリューションを提供することを使命としています。また、実際の業務では法規制や上場審査基準への対応、顧客企業が直面する多様な課題に合わせたカスタマイズの必要性など、単にツールを提供するだけでは解決できない部分が数多くあります。そのため、顧客の現場に寄り添い、具体的な利用事例やベストプラクティスを共有することで、安心して導入いただける体制を整えています。さらに、社内メンバーの育成や知識共有にも力を入れ、単にツールを提供するだけでなく『信頼できる伴走者』としての存在を目指しています。
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― 『リスクアイズ』というサービスが立ち上がった背景を教えてください。
(杉山様)弊社が2015年に上場した際、内部統制の一環として反社チェック業務の体制整備が求められました。当時は証券会社などからの指導を受けながら進めていましたが、既存のやり方では効率が悪く、課題が多いと感じていました。そこで、既存業務を維持しつつ効率化できる仕組みとして社内向けに開発したのが『リスクアイズ』です。その後、口コミ的に外部にも広がり、2017年に正式なサービスとしてローンチしました。リリース当初は社内ユースに限られていましたが、実際に導入した企業から『これまでの煩雑な作業が短縮できた』『リスクに対する安心感が得られた』という声をいただき、外販化への流れが自然に生まれました。サービスの成長過程では、金融機関や上場準備企業との対話を通じて、より高精度な検索ロジックや操作性の改善を重ねてきました。現在では、反社チェック業務の負担を大幅に軽減するサービスとして、多くの企業にご利用いただいています。

― 世の中で反社チェックはどの程度行われているのでしょうか。
(杉山様)正直に言えば、まだまだ十分に実施されているとは言えません。法律で一律に規定されているわけではなく、業界ごとに慣習や条例ベースで運用されているため、取り組み状況には大きな差があります。企業によっては取引前にネットで軽く調べる程度で『やっている』と捉える場合もあれば、全く実施していないケースもあります。結果として、リスクを見落とす可能性が高く、実効性のある仕組みが求められているのが現状です。私たちが提案しているのは、単に義務的にチェックするのではなく、経営上のリスク管理として仕組みを組み込むことです。具体的には、定期的なモニタリングや外部データベースとの連携を通じて、常に最新の情報を確認できる体制を整えることが重要です。こうした取り組みによって初めて、企業は予期せぬトラブルから身を守ることができると考えています。
― 『リスクアイズ』を使うメリットはどのような点にあるのでしょうか。
(杉山様)従来の方法は単一のデータベースやネット検索に依存することが多く、ノイズが多く効率が悪いという課題がありました。リスクアイズは複数のデータベースを横断的に検索し、独自ロジックによって不要な情報を排除しつつ、必要なネガティブ情報を抽出できる点が大きな強みです。また、AIを活用することで判断の精度を高め、利用企業が実務で求める水準を確実に満たす仕組みを備えています。さらに、導入企業からは『現場の担当者が短時間で正確にチェックできるようになった』『法務部門の負担が大幅に軽減された』といった声を多数いただいています。サービスを通じて、企業全体のリスクマネジメント水準を底上げできることが最大の価値だと考えています。

― 主にどのような企業様にご利用いただいているのでしょうか。
(杉山様)リスクアイズをご利用いただいているのは、特に上場準備を進めている成長企業が多いです。従業員数で言えば30名から300名規模の企業が中心で、すでに上場している大手企業や中堅規模の企業にも導入が進んでいます。これらの企業はバックオフィスの人員が限られていることが多く、効率性と精度の両立が強く求められます。リスクアイズは複数のデータベースを横断的に検索し、不要な情報を排除してネガティブ情報にフォーカスすることで、限られたリソースでも正確に業務を進められるよう支援しています。また、投資家や金融機関との関係を重視する企業にとって、信頼性の高い反社チェック体制を持つことは極めて重要です。そのため、導入後には『監査対応がスムーズになった』『投資家からの信頼度が高まった』という声をいただくことが多いです。こうした導入企業の声を積み重ねることで、リスクアイズは今後も成長企業にとって欠かせないインフラとなることを目指しています。
― 数あるサービスの中で、御社のサービスが選ばれる理由は何でしょうか。
(杉山様)リスクアイズが選ばれる最大の理由は、反社チェックに特化した設計思想と、実務で本当に役立つ精度の高さにあります。一般的な検索サービスでは情報量が多すぎてノイズが含まれ、担当者が膨大な時間をかけて判断しなければなりません。その点、当社のサービスはネガティブ情報に特化して抽出できるため、必要な情報を短時間で把握できます。さらにAIによる要約や判定補助機能を搭載しており、人的ミスを防ぎつつ効率を高めています。導入企業からは『短時間で結論が出せるようになった』『法務部門のリソースを戦略業務に回せるようになった』と評価いただいています。結果として、限られた人員でも安心して業務を遂行できる点が選ばれる理由のひとつです。信頼性と効率性の両立が、リスクアイズの大きな強みだと考えています。
― 今後の事業戦略や展望について教えてください。
(杉山様)私たちは、今後リスクアイズを反社チェックにとどまらない包括的なリスクマネジメントサービスへと発展させたいと考えています。企業が成長するにつれ、新しい取引先やパートナーが増える中で、取引先管理や与信管理の重要性はますます高まります。そうした中で、反社チェックの仕組みを基盤としながら、審査や情報管理を効率化できる包括的な仕組みを提供していく予定です。また、クロスコープのような柔軟で快適なオフィス環境を活用することで、従業員が安心して働ける体制を整え、事業拡大に応じた多様な働き方を支援することも重要です。私たちは企業の成長を支える存在として、今後さらに幅広い分野で価値を提供していきたいと考えています。将来的には、国内にとどまらず海外市場も視野に入れたサービス展開を目指しており、企業が安心して挑戦できる社会づくりに貢献していきたいと思います。
ソーシャルワイヤー株式会社|リファレンス事業部
ソーシャルワイヤー株式会社 リファレンス事業部は、反社チェックというニッチながら極めて重要な領域において、実務に即した効率化ツールを提供し、成長企業を中心に高い評価を得ています。杉山様のお話からは、単なるデータ検索ではなく、精度と効率を両立する仕組みづくりへの強いこだわり、そして人を大切にした組織運営の姿勢が伝わってきました。今後は取引先管理全般へと領域を広げ、バックオフィスを支える存在としてさらに発展していくことが期待されます。クロスコープとしても、快適で安心できるオフィス環境を通じ、同社の挑戦を全力でサポートしてまいります。
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