「知財戦略で企業成長を支える」
―KX特許事務所 影山様インタビュー
KX特許事務所
影山 様
・ご利用拠点:渋谷ネクストサイト
・入会時期:2025年8月~


創業のきっかけ
― 創業の経緯をお聞かせください。
(影山様)私はもともと事業会社で長年、特許や商標などの知財業務を担当していました。そこでの経験を通じて、技術やサービス名称といった企業の重要な資産を守ることの大切さを実感しました。しかし、社内の枠組みだけではどうしても支援できる範囲に限界がありました。特に知り合いや起業家仲間から「知財の面で手伝ってほしい」と声をかけてもらうことが増え、「これは自分が外に出てサポートするべきだ」と思ったのが独立のきっかけです。
2018年にKX特許事務所を設立し、現在で7期目を迎えます。士業としての資格を持ちつつ、企業の立場を理解できるバックグラウンドがあることが、自分の強みでもあります。振り返ると、当時の挑戦は大きな決断でしたが、「事業会社と士業の両方の視点を活かせる場所をつくりたい」という想いが今も根底にあります。

支援するお客様層の変化
― 現在はどのようなお客様を支援されていますか。
(影山様)設立当初はスタートアップや起業準備中の個人のお客様が中心でした。大手事務所は費用面でも相談のしやすさでもハードルが高く、気軽に相談できる窓口を求めている方が多かったからです。そのため、「敷居を低くし、最初の相談から伴走する」というスタンスを一貫して大切にしてきました。
その後、お客様が事業を拡大するにつれて、中堅企業から上場企業まで、より大きなフェーズの案件も増えてきました。最初は「ちょっとしたアイデアを守りたい」とご相談に来られた方が、数年後にはその業界で著名になるまでに成長し、その知財戦略を長期的に支えていけるのは大きなやりがいです。私自身もお客様と共に成長させてもらっている感覚がありますね。
スタートアップ期の知財戦略の重要性
― なぜ創業初期から知財戦略が必要なのでしょうか。
(影山様)スタートアップは、必ず「他にはない強み」を武器に事業を始めます。その強みが技術であれブランドであれ、早い段階で守っておかないと、競合が出てきたときに優位性を失うリスクがあります。
特許や商標は単に「守り」ではなく、「投資家やパートナーへの信頼の証」にもなります。特に資金調達の場面では、「知財で守られた事業なのか」という点が評価されやすく、結果的に企業価値を高める要素になるのです。逆に、後から「取っておけばよかった」と後悔されるケースを何度も見てきました。だからこそ、創業初期から戦略的に知財を位置づけることが非常に重要だと考えています。
相談内容の傾向
― どのような相談が多いのでしょうか。
(影山様)特許を「出したい」というよりも、「こういうサービスを考えたがどう整理すればいいか」といった漠然としたご相談が多いです。スタートアップや起業家の方は、知財の専門知識を持っていないのが普通です。ですから、こちらがヒアリングをしながらアイデアを具体化し、調査や提案をしていくプロセスが大切になります。
最近では、紹介だけでなくWebや広告を通じてご相談いただく方も増えました。依頼の背景もさまざまで、他士業(弁護士・会計士など)や投資家からの紹介で来られるケースも多く、ネットワークが広がっていると感じます。
強みと選ばれる理由
― 他の事務所との違いや強みは何でしょうか。
(影山様)大きく2つあると思っています。ひとつは、事業会社で培った「経営視点からの知財理解」です。メーカーやメガベンチャーで働いた経験があるので、知財を「コスト」ではなく「経営資源」として捉えられるのです。
もうひとつは「公平性」です。規模の大小にかかわらず、すべてのお客様に丁寧に対応することを信念にしています。特許事務所というと「準備を整えてからでないと相談できない」というイメージを持たれがちですが、当事務所は「まず相談してみよう」と思っていただけるよう心がけています。その姿勢が支持され、長くご依頼いただいているのではないかと思います。

最近の業界トレンド
― 生成AIなどの新しい技術に関連する相談はありますか。
(影山様)増えていますね。生成AIは多くの事業者にとって導入しやすく、新規サービスの開発に直結しています。そのため「AIを使ったプロダクトの特許を取れないか」という相談が顕著に増えています。
また、AIが生成した画像や文章に関する著作権の問題も大きなテーマです。現行法では整理が追いついていない部分があり、「類似性が高い画像を生成した場合の権利はどうなるのか」といった議論が多く寄せられています。技術の進展に法制度が追いつかない状況で、相談内容も複雑化していますね。
印象に残る案件
― 特に印象に残っている事例はありますか。
(影山様)特許業務は「紛争を起こさないこと」が理想です。しかし、どうしても訴訟や警告に発展するケースはあります。そうした場面で「良い特許を取っておいたおかげで解決できた」とお客様から感謝の言葉をいただけたときは、この仕事をしていて本当に良かったと思います。
一方で、一番嬉しい瞬間は「お客様のサービスが世の中で広く受け入れられているのを目にした時」です。街中でポスターを見たり、テレビCMを見たりすると、「あの時ご相談いただいた案件がここまで大きく育ったんだ」と実感でき、とても励みになります。
働き方とクロスコープ利用状況
― 普段の働き方やクロスコープでの働き方を教えてください。
(影山様)現在は出社と在宅を半々で使い分けています。クロスコープ渋谷ネクストサイトは、個室・ラウンジ・ブースのバランスが非常に良く、状況に応じて最適な働き方が選べる点が気に入っています。
特に個室は集中したいときに最適ですし、ラウンジは気分転換や軽い打ち合わせに活用しています。テレフォンブースも便利で、外部とのオンライン会議に活用することが多いです。快適な環境が整っているため、生産性が大きく向上しました。
クロスコープを選んだ理由
― クロスコープを選んだ理由を教えてください。
(影山様)以前は一般のオフィス物件を借りていましたが、契約や管理に多くの時間を取られ、本業に集中できなくなることが課題でした。クロスコープはその点、インフラやサービスが充実しており、安心して業務に集中できる環境が整っています。
営業担当の方の対応も丁寧で信頼できましたし、新設の渋谷ネクストサイト 拠点は綺麗で快適。オフィスの質や共用スペースの雰囲気も良く、迷わず決めました。結果的に、事務所運営の負担が大幅に軽減されました。
今後の展望とメッセージ
― 今後の展望やメッセージをお願いします。
(影山様)これまでお客様と共に成長させていただきましたが、今後も新しい出会いや挑戦を大切にしていきたいと思っています。特許事務所は「ハードルが高い」と思われがちですが、実際は「アイデアの種をどう形にするか」を一緒に考える存在です。ですから、どんな小さな相談でも遠慮なくお声がけいただければと思います。
また、今後は生成AIをはじめとした新しい技術分野にも積極的に対応し、幅広いニーズに応えられる体制を整えていきたいです。士業や他分野の専門家とも連携し、知財を通じて多くの企業をサポートできればと考えています。
KX特許事務所
KX特許事務所様は、創業当初からスタートアップや起業家に寄り添い、知財戦略を武器に企業成長を後押ししてきました。影山様の特徴は「公平性」と「経営視点」。大企業から個人まで分け隔てなく対応し、知財を単なる法的手続きではなく「企業の未来をつくる経営資源」と捉えている点に強みがあります。
近年では生成AIや新技術に関する相談が増え、知財をめぐる環境は大きく変化しています。その中で、影山様は「相談しやすい特許事務所」として、時代に即した知財支援を続けておられます。クロスコープとしても、快適なオフィス環境を提供することで、KX特許事務所様のさらなる飛躍を全力でサポートしてまいります。