遺伝子検査で健康寿命と寿命のギャップを縮める、3X4ジェネティクス株式会社の挑戦
3X4ジェネティクス株式会社
山崎様
・ご利用拠点:クロスコープ新橋
・入会時期:2025年3月~

アメリカ発の遺伝子分析サービスを日本市場へ展開
― まず、御社の事業内容について教えてください。
(山崎様)弊社は、アメリカに本社を持つ遺伝子分析サービスの会社で、その日本法人として事業を展開しています。日本法人としての設立は2024年で、現在はスタートアップとして事業を立ち上げている段階です。これまでは社長と私の2名体制で進めてきましたが、今年度に入って新たに1名が加わり、少しずつ体制を整えながら事業を進めています。サービスとしては、検査を受けていただく方の口腔内の粘膜を採取し、そのサンプルをアメリカのラボに送り、遺伝子分析を行います。その結果をレポートとしてお届けするという流れです。検査自体は、近年多くの方が経験されたインフルエンザ検査などに近いイメージで、専用のキットを使ってサンプルを採取します。現在、日本でも遺伝子検査を受けられるサービスは増えてきていますが、多くは病気へのかかりやすさ、いわゆる疾患リスクを示すものが中心だと思います。一方で、弊社の検査は病気のリスクを知らせるというよりも、その方に合った生活習慣の改善や、健康への取り組みの優先順位を示すことを目的としています。
疾患リスクではなく、生活習慣改善に活かす遺伝子検査
― 3X4ジェネティクスの遺伝子分析サービスには、どのような特徴がありますか。
(山崎様)一般的な遺伝子検査では、「特定の病気にかかりやすいかどうか」を知るものが多いと思います。例えば、ある疾患に対して一般的な人と比べてリスクが高い、あるいは低いといった情報を知ることができる検査です。もちろんそれも一つの価値ですが、弊社の検査は少し考え方が異なります。私たちが提供しているのは、健康に良いとされる取り組みの中でも、その人にとって何が合いやすいのか、何を優先すべきなのかを示すための遺伝子分析です。世の中には、健康やダイエット、運動、食事に関する情報がたくさんありますが、同じ方法でも効果が出やすい人と、そうでない人がいます。その理由の一つとして、持っている遺伝子の違いがあると考えています。例えば、運動による効果が出やすい方もいれば、食事量のコントロールの方がより効果的な方もいます。つまり、「健康に良い」とされる方法であっても、人によって向き不向きがあります。弊社の検査は、そうした個人差を踏まえ、その方に合った健康への取り組みを知っていただくためのものです。
健康寿命と寿命のギャップを縮めることを目指して
― 御社のサービスを通じて、どのような社会の実現を目指されていますか。
(山崎様)私たちが目指しているのは、寿命と健康寿命のギャップをできる限り縮めることです。日本は長寿国と言われていますが、平均寿命と健康寿命の間には、女性で約12年、男性で約8年ほどの差があると言われています。これは平均的に見ると、人生の最後の一定期間を、必ずしも自分の思うように過ごせていない可能性があるということでもあります。私たちは、人生の最後まで、自分がやりたいことを自分らしくできる健康状態を維持することに貢献したいと考えています。そのためには、病気になってから対処するだけではなく、日々の生活習慣を見直し、自分に合った方法で健康を維持していくことが重要です。ただ、健康に良いと言われる方法は世の中にたくさんあります。その中で、自分にとって何から始めるべきなのか、何が合いやすいのかを知ることは簡単ではありません。弊社の遺伝子検査は、その判断材料の一つとして活用いただけるものだと考えています。

まずはBtoB・BtoBtoCで事業を展開
― 現在はどのような形でサービスを展開されているのでしょうか。
(山崎様)アメリカではBtoBとBtoCの両方で事業を展開していますが、日本ではまずBtoB、もしくはBtoBtoCの形で展開していこうと考えています。個人の方からも関心を寄せていただくことはありますが、現在の日本法人はまだ小さな組織ですので、個人の方一人ひとりと直接やり取りを行う形では、オペレーション面で対応が難しい部分があります。そのため、まずはクリニックや企業など、一定の組織と連携しながらサービスを広げていく方針です。例えば、クリニックに検査キットを導入いただき、そのクリニックのサービスとして、健康長寿や健康寿命に関心の高い方へ提供していただく形を想定しています。検査結果のレポートをもとに、クリニック側で患者様や利用者様へ生活習慣改善のアドバイスを行う。そのアドバイスを行う人材の育成については、私たちがサポートする形です。検査だけで完結するのではなく、その後のアドバイスやサポートにつながる形を作っていきたいと考えています。
一度の検査結果を、その後の継続的な支援へ活かす
― 遺伝子検査は、どのように継続的なサポートにつながるのでしょうか。
(山崎様)遺伝子検査は、基本的には一度受けていただければ、その結果を長期的に活用できるものです。3年後、5年後、10年後に繰り返し検査を受けるというよりも、一度ご自身の遺伝的な傾向を知っていただき、その結果をもとに日々の生活習慣や健康への取り組みに活かしていくイメージです。ただし、検査結果を受け取っただけでは、実際に何を変えれば良いのか分かりづらい場合もあります。そこで重要になるのが、その結果をもとにした継続的なアドバイスやサポートです。クリニックなどで、レポートに基づき「こういう取り組みを優先した方が良い」「食事ではこういう点に気をつけた方が良い」「運動はこうした方が良いかもしれない」といった具体的な提案につなげていただくことを想定しています。検査はあくまで入口であり、その後にどのように健康行動へつなげていくかが大切だと考えています。私たちは、その運用が現場でしっかり行えるように、パートナーとなるクリニックや企業への支援も行っていきたいと思っています。
日本市場での展開を始めた背景
― 日本市場でサービス展開を始めた背景について教えてください。
(山崎様)アメリカ本社がなぜこのタイミングで日本市場への展開を決めたのかについて、細かな部分まですべて把握しているわけではありませんが、私の理解としては、日本市場には大きな可能性があると考えています。一つには、弊社が提供しているような、疾患リスクを知るためではなく、具体的な生活習慣改善につなげる遺伝子検査サービスが、まだ日本ではそれほど多くないという点があります。アメリカでもこうした形の検査サービスは決して多いわけではありませんが、健康長寿や予防医療への関心が高まる中で、少しずつ認知が広がってきています。また、日本は高齢化先進国とも言われており、健康寿命への関心が非常に高い国です。人口規模も大きく、健康や医療へのリテラシーも比較的高いと感じています。一方で、遺伝子検査そのものへの認知はまだ十分とは言えません。だからこそ、これから市場を作っていける余地があると考えています。そうした意味で、日本は本社にとっても外せないマーケットだったのではないかと思います。

クロスコープを選んだ理由
― クロスコープ新橋を拠点として選ばれた理由を教えてください。
(山崎様)クロスコープを選んだ理由の一つは、オフィス全体の雰囲気や、入居されている企業様の雰囲気に安心感があったことです。私自身、最初からクロスコープをよく知っていたわけではありませんが、すでに利用されている方のお話を聞く機会があり、その中で環境の良さを知りました。私たちは医療業界に関わる事業を行っているため、信用や信頼感はとても重要です。お客様に与える印象という意味でも、オフィスの雰囲気や受付対応、共用部の質は大切だと考えています。その点、クロスコープは落ち着いた雰囲気があり、受付の方にもいつも丁寧に対応いただいているため、非常にありがたく利用しています。また、新橋という立地も大きな魅力です。銀座にも近く、医療業界においては立地そのものが持つ印象もあると感じています。営業活動で移動する際にも便利で、物理的なアクセスの良さと、対外的な印象の両面で非常に使いやすい拠点だと感じています。
健康長寿に向けた「足りないピース」を埋めていきたい
― 今後、どのような医療・ヘルスケアの未来を作っていきたいとお考えですか。
(山崎様)私たちが目指しているのは、健康寿命と寿命のギャップをできるだけ縮め、誰もが最後まで元気に、自分らしく人生を送れる社会です。日本は長寿国ではありますが、健康寿命との間にはまだ大きな差があります。その差を少しでも埋めていくことが、私たちの事業の根本にある目的です。生活習慣病などの慢性疾患は、予防できる病気でもあると考えられています。ただ、実際には何から始めれば良いのか分からない方も多いです。健康に良いとされる方法はたくさんありますが、その中で自分に合うものを見極めることは簡単ではありません。人間ドックなどでその時点の健康状態を確認することはできますが、長い目で見た時に、自分が健康長寿に向けてどの位置にいるのか、どう改善していけば良いのかは見えにくい部分があります。私たちは、そこにある足りないピースを埋める存在になりたいと考えています。遺伝子分析を通じて、一人ひとりに合った健康への取り組みを示し、健康長寿の実現に貢献していきたいです。
3X4ジェネティクス株式会社
3X4ジェネティクス株式会社様は、遺伝子分析を通じて、一人ひとりに合った健康への取り組みを提案するサービスを展開されています。病気のリスクを知るためだけではなく、日々の生活習慣をどのように改善すれば良いのかを示すという考え方は、健康寿命が注目されるこれからの社会において、大きな可能性を持つ取り組みだと感じました。特に印象的だったのは、「寿命と健康寿命のギャップをできる限りゼロに近づけたい」というお話です。長く生きるだけではなく、最後まで自分らしく過ごせる健康を支えること。そのための一つの手段として、遺伝子分析を活用するという視点に、同社ならではの強みが表れています。クロスコープ新橋は、医療・ヘルスケア領域の企業様にも安心してご利用いただける落ち着いた環境とアクセスの良さを備えています。今後も、3X4ジェネティクス株式会社様の日本市場での展開とさらなるご活躍をサポートしてまいります。
https://www.3x4genetics.jp/